沖縄 音の肖像画

OIST Sonic Labが創り出す魅惑的な沖縄の音の肖像画に浸る

Image of yanbaru kuina (okinawa rail) painted in traditional Japanese ink on hand-made paper
Image credit: Ichiro Kikuta
© KIKUTA Ichiro
Image credit: Ichiro Kikuta

沖縄本島各地で録音された音をもとに、OIST Sonic Labが創り出した音の肖像画は、亜熱帯の豊かな音の風景を多角的に描き出します。沖縄固有の鳥、ヤンバルクイナやアカヒゲのさえずりから、サンゴ礁の水中で響くパーカッシブなクリック音まで、さまざまな音が織り交ぜられています。

この作品は、沖縄の1日24時間の活動のサイクルを表現しており、瀬良垣島の穏やかに寄せては返す海の音が全体を支えています。

制作の背景には、「音とウェルビーイング」に関する初期の研究があり、自然のリズムやサイクルと音を通じて再びつながることで、心を落ち着け、安らぎをもたらすという考えが根底にあります。

また、沖縄を象徴する楽器・三線の繊細に漂う音色が、アーティスト・新垣睦美さんの演奏によって作品に彩りを添えています。

さらに、沖縄在住の著名なアーティスト・菊田一朗さんによる美しいスケッチが、音の展開に合わせてやさしく現れては消えていき、音の世界を視覚的にも豊かに演出します。

心を落ち着ける沖縄ならではの体験を、ぜひゆったりとお楽しみください。

-- OIST Sonic Lab アーティスティック・ディレクター ニック・ラスカム

 

OISTソニックラボが創り出した魅惑的な音のポートレートを、ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄で体験しませんか。
沖縄本島各地で録音された音と、沖縄在住の著名なアーティストによる美しいスケッチが調和し、五感を通じて沖縄の自然と文化を感じられる作品です。

開催期間:
2024年8月27日(火)〜2024年11月30日(土)※終日展示

場所:
ハイアットリージェンシー瀬良垣アイランド沖縄 メインロビー

OISTソニックラボは、科学者、研究者、音響技術者、音楽家とともに、音とウェルビーイングの新たなつながりや可能性を探求するプロジェクトです。音風景の研究・デザイン・インスタレーションを通じて、心と身体に働きかける音の力を追求しています。

このプロジェクトは、OISTの「グローバル・バイオコンバージェンスイノベーション拠点」にも関わる福永泉美准教授の指導のもとで進められています。

 

Updates

OISTソニックラボ、「Portraits of Sound in Okinawa」をスコットランドで開催されたPCST会議で発表

2025年5月27日、OISTソニックラボは、過去のプロジェクト「沖縄 音の肖像画」を、スコットランド・アバディーンで開催されたPCSTカンファレンスで紹介しました。

PCSTカンファレンスは、科学コミュニケーション分野における世界有数の国際会議のひとつです。

発表セッションでは、大学の広報担当者、サイエンスコミュニケーター、研究者など、世界各国から約40名が参加し、OISTソニックラボの活動や、OISTの生物多様性モニタリングプロジェクト「OKEON美ら森プロジェクト」の一環として行われているサウンドスケープについて学びました。

この発表は、沖縄の独自の自然環境と文化に根ざしたアウトリーチ活動と科学研究を融合させた、OIST Sonic Labの革新的な科学コミュニケーションの取り組みを紹介する貴重な機会となりました。また、国際的な科学コミュニケーション専門家との意見交換やフィードバックを得る貴重な場ともなりました。

本発表は、グレイトブリテン・ササカワ財団の支援を一部受けて実現しました。

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