マリン・サイエンス・ステーション

マリン・サイエンス・ステーション

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海洋学は、生態学、ゲノミクス、環境マネジメントなど、ありとあらゆる分野を網羅する、横断的で複合 的な分 野です。OIST マリン・サイエンス・ステーション(OMSS)は、リソースと専門知識を備え、これらの分野の研究を支援します。OIST は、地球規模の問題に対する解決策を模索する科学者を惹きつけようと、世界をリードする施設を作っています。

- 中野 義勝―海洋科学セクションリサーチサポートリーダー

最先端のリソース

OMSS は 2016 年に設立されたばかりですが、すでに非常に重要な分子生物学実験室や動物飼育スペースを備えています。2020 年6 月には、きれいで新鮮な海水を海から直接施設に運ぶ地下トンネルを建設し、 海洋 生物を飼 育 するために理想的な条件を整えました。

OIST のビジョンは、OMSS に科学研究船、潜水施設、最先端の飼育システム、水槽などを完備し、世界をリードする研究ステーションに発展させることです。

理想的なロケーション

沖縄周辺は、海洋生態系が豊かで多様性に富み、研究者にとって魅力的な機会と素晴らしい課題を提供してくれます。OIST の施設から数キロ圏内には、マングローブ林や深海熱水噴出孔があるほか、多様性に富んだサンゴが見られる世界最北端のサンゴ礁地域があります。

しかし、これらの生態系は、環 境の変化に直面しています。沖縄の海岸線に近いサンゴ礁は、集中的な沿岸開 発にさらされ 続けています。 世界 各地でかつてのマングローブ林が養殖場や人工的な護岸に代わっており、日本では、全国の深海熱水噴出孔で採掘が計画されています。

沖縄にはユニークな環境と直面する問題があるため、研究者らは、土砂流出、都市化、気候変動の影響を直接調査し、革新的で現実的な解決策を発見する機会を得ることができます。

研究室を越えて

沖縄の人々の文化は海と強く結びついているため、OISTの海洋学者らは、OMSS の発展や研究に地元の人たちを巻き込んでいきたいと強く思っています。

OMSS は、漁業と観光業が経済の中心を担う恩納村の賑やかな漁港の近くに位置しています。OIST は、地元や地域の当局と協力して博物館や教育プログラムを設置し、コミュニティーの人たちに海洋学、海洋保全、沿岸開発計画への関わりを深めてもらうことを目指しています。

多様な専門知識

マリンサイエンスセクション(MSS)のスタッフは、OIST マリン・サイエンス・ステーション(OMSS) の運用と並行して、海洋モニタリングシステムやその他の機器の維持・管理を支援し、複数の研究分野にまたがる技術サポートとコンサルティングを提供しています。

OIST マリン・サイエンス・ステーション(OMSS)についてもっと知る