5.4 本学博士課程の学生

本学博士課程の学生は、本学博士課程に在籍する学生と定義します。

5.4.1 入学定員

大学院教育における少人数制指導の成功事例と海外の名門大学における実施例に倣い、本学が受け入れる正規学生の入学定員は、沖縄科学技術大学院大学学則第15条に定めるとおりとします。

5.4.2 学籍登録

本学の大学院プログラム学生として入学を認められた合格者は、学籍登録を行った日に初めて本学の学生となります。すべての学生は、研究科への入学時に登録を行い(学則第25条)、さらにその後は、大学院プログラムの各学期開始の2暦月前に登録を行うことが求められます。

5.4.3 大学院プログラム

本学は博士号(学術)取得のための一貫制博士課程を設けています。博士号の学位は研究大学院の学位で、以下の条件を満たす者に授与されます。

入学資格を満たし、入学許可を受け、それを了承し、正規の博士課程学生として3年以上10年以下在学すること。
定められた授業科目を履修し30単位(選択科目から20単位、必修科目から10単位)以上を取得すること。
独自に発見した知識が示され発表に値する内容を含んだ、学生による研究結果が示された優秀な論文を試問において発表すること。

5.4.3.1 修業年限
標準修業年限は5年間です。

5.4.3.1.1 最短修業年限
最短修業年限は学則第35条で定められています。

5.4.3.1.2 標準修業年限の延長
例外的な状況である場合には、5年間の標準修業年限を延長することができます。延長には研究科長の承認が必要です。

5.4.3.1.3 在学年限
在学年限は、私用休暇を含めて10年間です。ノン・スタディ・リーブ及びエクスターナル・インターンシップ・リーブの期間は、在学年限に含まれません。

5.4.3.2 学年度及び学期
学年度は毎年9月に始まります。1学年は3学期に分けられ、通常、1学期に15週間、講義が予定されています。

5.4.3.3 授業科目
5年一貫制博士課程のうちの最初の2年間は、学生が柔軟に自身の博士論文研究の準備ができるようラボ科目と講義科目を組み合わせることになっています。学生は、最初の2年間に上記科目を組み合わせて個別のプログラムを履修します。

5.4.3.4 博士論文研究開始要件
本学の学生が博士論文研究を開始するためには、研究計画書を提出し、その後の審査に合格する必要があります。学生が審査のための研究計画書を提出する際は、論文のトピックの分野、または関連する複数の分野の充分な基礎知識を持ち、その知識を効果的に整理、適用、伝達する能力を持っている必要があります。

5.4.3.5 研究指導教員及び論文指導委員の任命
研究指導を監督するため、研究指導教員の職階・経験に関わらず、学生毎に論文指導委員会を設置します。論文指導委員会は、メンター、研究指導教員、及び第三の構成員又は学内の副研究指導教員で構成され、全員が本学の教員から指名されます。副研究指導教員が学外から任命される場合は、本学の教員の中から論文指導委員会の構成員を更に1名追加して任命する必要があります。

研究指導教員は専任教員でなければなりません。その他の教員は、副研究指導教員又は論文指導委員のみに任命されます。上記の例外については、研究科長の承認が必要です。

学外の教員は、その教員の大学との公式な合意があれば、副研究指導教員になることができます。合意に関する詳細は、教務セクションを通して入手することができます。

学生は研究指導教員を指名する責任があります。また、他の論文指導委員会構成員についても提案することができます。論文指導委員は、研究計画書の審査パネルが任命される前に、指名と承認を受ける必要があります。

5.4.3.6 博士の学位授与の要件等
本学は、学生による独創的な、科学的知見に大きく寄与する研究の完了をもって、博士の学位を授与します。学位は、特定の授業の履修や一定期間の在籍期間、又は一技術者として指示を受け行った仕事に対して授与されるわけではありません。学位のための研究は、適切な程度の独立性をもって学生により遂行された、科学的知見に寄与する独創的な研究と、体系的な研究方法で構成されます。加えて、学生は、研究結果や研究手法について説明する能力を、英語を用いて口頭及び書面の両方で効果的に示さなければなりません。学生は、過去に別の学位認定のために提出した学位論文の研究を、当該審査に提出することはできません。

5.4.3.6.1 学位の授与
本学の課程修了要件を満たすと、カリキュラム・審査委員会は事務局を通して、教授会に当該学生への学位の授与を推挙します。

本学の博士の学位授与日から3か月以内に、文部科学大臣に報告するとともに、その論文の内容の要旨及び論文審査の要旨を公表するものとします。

博士の学位授与後1年以内に、当該博士の学位の授与に係る論文の全文を、本学の指定する方法により公表するものとします。

5.4.3.6.2 ポストドクトラルスカラー職の欠格期間
学位授与日から2年間は、本学の博士課程修了生を、本学のポストドクトラルスカラー職へ任命することは認められていません。

5.4.4 学位授与式

本学は、毎年学位授与式を開催します。学位授与式には、前年1年間に修了要件を満たした博士課程修了生全員が招待されます。学長は、本学教員の列席の下、式典に出席する修了生に対して学位記を授与します。学位授与式に出席しない修了生については、式典の中で名前が読み上げられ、後日、学位記が本人に郵送されます。

5.4.4.1 名誉博士
本学における名誉博士の称号は、学術文化の発展に寄与した功績が顕著かつ永続的である者、又は社会生活の質の向上に寄与した功績が顕著である者のうち、本学と実質的な関係を有する者、又は本学に対して既に重大な影響を及ぼす功績を残した者に対して授与されます。被授与者の選定は一機関としての本学の価値観を反映するため、被授与者は人格識見ともに優れた者であることが重要です。名誉博士の称号は、本学キャンパスで行われる学位授与式において本人に直接授与されます。被授与者が学位授与式を欠席する場合、当該称号の授与は行われない可能性があります。

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