23.7 定義

23.7.1 配分機関

競争的資金、その他の公募型の研究資金の配分又は措置をする機関。

23.7.2 予備調査

予備的な情報収集及び予備的な実情調査で構成され、これにより、不正行為の通報あるいは不正行為と疑われるような事実が、実質を伴うか否かを判断します。予備調査の結果により、本調査が行われるべきか否か決定されます。

23.7.3 本調査

不正行為の有無を裁定するための、関連事実の正式な調査及び評価です。

23.7.4 根拠のない通報又は申立て

事実の重大な見落し又は虚偽により行われた通報又は申立て、及び不誠実な意図を持って行われた通報又は申立てをいいます。このような通報・申立てを行った者は、本学による懲戒処分の対象となり、また、当該行為により不当な通報・申立ての対象となった者による法的請求を受ける可能性があります。

23.7.5 違法な命令

日本の法令、条例、規制に違反させ、又は違反を手助けする命令、並びに本学の基本方針・ルール・手続き(PRP)に違反させ、又は違反を手助けする命令をいいます。

23.7.6 不正行為

沖縄科学技術大学院大学(本学)と関係ある者(職員、学生、取引業者を含みますが、これに限定されません)による、日本の法令又は本学の寄附行為学則及び基本方針・ルール・手続き(PRP)に違反する行為(法令違反)及び研究活動における不正行為をいいます。法令違反には公的研究費の不正使用が含まれます。

23.7.6.1 法令違反
法令、本学の寄附行為、学則及びPRPに違反する行為

23.7.6.1.1 公的研究費の不正使用
公的研究費の不正使用とは、運営費補助金、科研費等の競争的資金や委託費等を財源として本学で扱う全ての公的な研究経費を使用して、架空請求に係る業者への預け金、実体を伴わない旅費、給与又は謝金の請求等、虚偽の書類によって本学の規程及び法令等に違反した行為をいいます。

23.7.6.2 研究活動における不正行為
研究活動における不正行為とは、研究活動や研究成果の発表において、その本質ないし本来の趣旨を歪め、科学コミュニティの正常な科学的コミュニケーションを妨げる行為をいいます。具体的には得られたデータや研究結果のねつ造、改ざん、盗用及び研究者倫理に反する行為等が該当し、またこれらに限定されず、個々の事案に応じて判断されます。

23.7.6.2.1 特定研究不正行為
故意又は研究者としてわきまえるべき基本的な注意義務を著しく怠ったことによる、投稿論文など発表された研究成果の中に示されたデータや研究結果のねつ造、改ざん及び盗用です。

  1. ねつ造:存在しないデータ、研究結果等を作成すること。
  2. 改ざん:研究資料・機器・過程を変更する操作を行い、データ、研究活動によって得られた結果等を真正でないものに加工すること。
  3. 盗用:他の研究者のアイディア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を当該研究者の了解又は適切な表示なく流用すること。

なお、研究活動における不正行為は、特定研究不正行為に限定されるものではありません。

23.7.7 職務上の権限又は影響力の行使

利益供与及びその約束、報復的取扱いの実行又はその脅迫、人事的措置(任命、昇進、転任、選任、業績評価、停職その他の懲戒処分を含みますが、これに限定されません)の実施、又は他者による実施の命令、提言、処理又は承認をいいます。

23.7.8 保護された開示

不正行為の疑いを開示し、又は開示しようとする意思を公表する誠実な情報伝達をいいます。

23.7.9 報復的取扱いに関する申立て

保護された開示を行ったことに対する又は違法な命令を拒否したことに対する報復的取扱いがあったことを主張する、若しくは保護された開示をしようとしたことに対する妨害があったことを主張する職員又は第三者による申立てであって、申立て内容が真実である旨の供述又は申立て者が真実であると確信している旨の供述と併せて提出する書面による申立てをいいます。

Table of Contents