EbiSeq:エビ養殖を改善する ⾰新的な環境核酸ツール
取り組んでいる課題
養殖業者は、予測の難しい病気の発生、水質の悪化、微生物バランスの乱れな どにより、池の健康と生産性を維持する上で大きな課題に直面しています。これら の問題は、深刻な経済的損失や環境への負担を引き起こす可能性があります が、多くの養殖業者は、目視による観察や時折行う水質検査に依存しており、池 の中で実際に何が起こっているのかを十分に把握できていません。その結果、問題 が深刻化してからようやく対処するケースが多いのが現状です。 したがって、養殖池の生態系を信頼性の高い方法で継続的にモニタリングし、病 気の早期警告サインを特定するとともに、より持続可能で収益性の高い養殖の実 現を支援する、科学的かつアクセスしやすい手法の確立が強く求められています。
図1. 養殖場の全景 (提供: Yoko Shintani)
私たちの解決策
EbiSeq は、環境DNA(eDNA)とRNA(eRNA)の解析を使って、養殖池の健 康状態をモニタリングするシンプルで科学的なツールを開発しています。目視や手 作業の水質検査に頼る代わりに、養殖業者は少量の水を採取するだけで、細菌 や藻類などの微生物の遺伝情報を調べることができます。これにより、池の微生物 バランスを正確に把握し、病気や異常の早期兆候を検出できます。 結果は、わかりやすいレポートやオンラインダッシュボードで表示され、有益な微生物 や有害な微生物、池の状態の変化を簡単に確認できます。EbiSeqは、複雑な分 子データをわかりやすい情報に変換することで、養殖業者がより早く対応し、病気 のリスクを減らし、生産性を高めることを支援します。
図2. エビの状態に応じた eRNA/eDNA ⽐率 および病原菌の分泌の様子 これらの情報を⽤いて池の健康状態を評価します。