博士課程学生14期生を歓迎 OIST入学式
2025年9月1日、沖縄科学技術大学院大学(OIST)は2025年度入学式を開催し、第14期博士課程の新入生と新任教員をOISTコミュニティに迎え入れました。
本年は、43人の新入生が式典に参加しました。これに加え、2026年1月には、24人が入学予定です。2025年度生全体では、32の国と地域を代表する学生が在籍することになり、一学年の学生数としてはOIST史上最大規模となる見込みです。さらに、前年度の2025年1月に博士課程を開始した11人も、式典で正式に紹介され、温かい歓迎を受けました。
式典は、沖縄の伝統文化を紹介する華やかなパフォーマンスで幕を開けました。教職員と学生で構成されるOISTの三線クラブ「ちんだみーず」の演奏にあわせて、OISTの伝統舞踊クラブ「もーやーず」が琉球舞踊の「四つ竹」や「谷茶前」を優雅かつ力強く披露しました。
OISTのカリン・マルキデス学長は「日本、そして世界は皆さんの貢献を心待ちにしています。現代社会では、専門的な知識はもちろん、皆さんがこれから培っていく人間性も強く求められています」と述べ、新入生にエールを送りました。研究科長のトーマス・ブッシュ教授は、「これからの5年間は、これまでで最も困難であると同時に、最も充実し、そして最も楽しい時間になるでしょう。知識を追求することは特権であり、責任でもあります。科学がこれまで以上に必要とされている今、皆さんを迎えられることをうれしく思います」と激励しました。
OIST学生評議会のテレジエ・セドリンスカさんは、「島の中に、さらに島を作って、孤立してしまわないことが大切です。まわりを見れば、これからの5年間を共に過ごす仲間がそこにいます」と、コミュニティの一員としてのアドバイスを送りました。
今回の式典では、新入生に加え、進化ゲノミクス、海洋物理学、生態学、気候科学、量子輸送などの分野で新たに着任した教員も紹介され、OISTの学際的な研究体制が一層強化されることとなりました。
式典の最後には、CDCチャイルドディベロップメントセンターの園児たちによる元気あふれる「エイサー」演舞が披露され、会場は太鼓の音色、そして活気に包まれました。その音に続くように、学生、教員、来場者が一体となり、締めくくりに欠かせない沖縄の踊り「カチャーシー」が繰り広げられ、式典は盛況のうちに幕を閉じました。
2012年に第1期生を迎えて以来、OISTは200人目の卒業生を輩出し、国際色豊かな学術コミュニティへと着実に成長してきました。今回新たに第14期生を迎え、OISTは国境を越えた学際的な協力と革新的な研究をさらに推進していく新たな一歩を踏み出しました。