OISTと慶應、ショーケースイベントを開催

沖縄科学技術大学院大学(OIST)と慶應義塾大学は、1月31日に「科学と社会の出会い:生命科学への学際的アプローチの最前線」と題したOIST-KEIOショーケースイベントを共催しました。これは両学の共催による第7回目のイベントとなります。
OISTキャンパスのシドニー・ブレナー・レクチャーシアターで開催されたイベントには、双方の研究者が集まり、生命科学、技術、社会的影響の交わる、革新的で学際的なトピックを探求しました。
OISTのエイミー・シェン教授兼プロボストは、開会の挨拶で両学の研究協力と教育交流の歴史と重要性を強調し、このシンポジウムが新しいアイデアと友情を育む場となることに期待を寄せました。続いて、御手洗哲司教授兼研究担当ディーンが、2019年に始まった協力関係の主要なマイルストーンを紹介し、覚書の署名や、慶應義塾大学のインターン生がOISTの研究に貢献し共同研究の論文発表につながったことなど、写真を交えて紹介しました。

慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュート(KGRI)所長の中妻照雄教授からは、学際的、国際的連携研究を推進するKGRIの紹介とともに、2023年度、両学ともに採択された地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)事業についての説明と今後の両学における連携構想について説明がありました。
シンポジウムには、慶應義塾大学からは板口典弘 文学部 准教授、小田真由美 医学部 専任講師、川上途行 医学部 准教授、鈴木邦道 Bio2Q Jr.PI、牧野浩史 医学部 教授が登壇。OISTからは、清光智美 准教授、ベアン・クン 教授、シモーネ・ピゴロッティ 教授のほか、OISTの「ぶりぶし(群星)フェローシップ」に昨年選ばれた太田緑 博士ならびにサークニテ・トレド・パティーノ 博士が講演しました。
トークセッションは「細胞および分子メカニズムのダイナミクス」、「生命科学の多様性と拡張」、「先進的な神経科学と脳科学」の3部構成で、それぞれベアン・クン 教授、長谷耕二 教授、天谷雅行 教授らがセッションのモデレータ―を務めました。先進的な技術と研究を融合するトピックについて活発な議論が交わされ、コーヒーブレイクの時間にも熱心な意見交換が続きました。
クロージングセッションにて、天谷教授が講演者と主催者への感謝の意を表して会議を締めくくりました。その中で、「すべての活動は次世代のために。そして、次世代がタスキを受け継いでくれることを、私たちはとても幸運に思います」と述べ、両学の協力が未来のリーダーへの知識と機会を与えていることを強調しました。
シンポジウムと並行して、慶應義塾大学とOISTの職員らは産学連携や国際プログラムに関して意見を交わし、それぞれの知見を共有しました。
第7回 OIST-KEIOショーケーストークは、OISTと慶應義塾大学の継続的なパートナーシップを示すとともに、生命科学における協力的な取り組みを通じて、グローバルな課題に対するコミットメントを確認する場となりました。参加者からは、イベントの内容が魅力的であり、有意義な対話の機会だったとの声が寄せられました。