OISTのラウデット教授、HFSPの新助成金で国際研究プロジェクトに参加

ヴィンセント・ラウデット教授が、ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)の新たな助成金を受け、革新的な国際研究チームへの参加が決定しました。

2025年4月4日、国際ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム機構は、2025年度のヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラム(HFSP)研究助成金とアクセラレータ助成金の受賞者を発表しました。アクセラレータ助成金は、3年間の試験的プログラムとして今年度より新たに始まったもので、最先端の生命科学の研究に新たな視点をもたらし、国際的な参加を拡大することを目的としています。2024年度にHFSP研究助成金を受給した研究チームは、日本を含む7か国の共同研究者1人を新たに追加できます。

HFSPは、生命科学の最先端の研究における国際的な共同研究を支援することを目的として、1989年にG7諸国と欧州委員会によって設立されました。1990年以来、HFSPは70か国以上の8500人以上の科学者を支援しており、その中には31人のノーベル賞受賞者も含まれています。

沖縄科学技術大学院大学(OIST)海洋生態進化発生生物学ユニットを率いるヴィンセント・ラウデット教授は、国際プロジェクト「Decoding invisibility: from genome evolution to tissue optical properties in transparent fish(透明魚のゲノム進化から組織の光学特性まで、透明性の解読)」へ参加することとなりました。このプロジェクトは、神経生物学、ゲノム学、物理学の専門家による共同研究であり、Filippo del Bene博士(フランス)、Mirana Ramialison教授(豪州)、Sonke Johnsen教授(米国)が参加しています。

ダニオネラのような小さな魚が生涯を通じて透明なままでいられる理由を解明する研究プロジェクトにおいて、ラウデット教授の研究チームは、ホルモン、遺伝子、色素形成の役割に焦点を当て、ダニオネラとゼブラフィッシュの発育過程を比較します。また、透明性の背後にある遺伝的および構造的要因を調査し、この特性が魚が捕食者を避けるのにどのように役立つかについても研究します。

ラウデット教授は「このような才能に恵まれた学際的なチームに参加し、わくわくするような謎を解明できることは大変光栄です。透明な魚は本当に驚くべきものです。私たちの変態とホルモン調節に関する専門知識を活かし、この特徴がどのようにして、なぜ進化したのかを解明できることを楽しみにしています」と、喜びを語っています。

ラウデット教授と研究チームの皆さん、おめでとうございます!

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