OISTとATR、技術革新分野での協力推進に向けた覚書を締結

技術革新とスタートアップ支援をより一層推進します

OIST ATR sign MoU

沖縄科学技術大学院大学(OIST)と株式会社国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、日本における技術革新能力と国際競争力の強化を目的として、相互協力に関する覚書を締結しました。

10月28日、OISTキャンパスにて締結式が行われ、ATRからは鈴木博之 代表取締役副社長が出席し、OIST Innovation からはローレン・ハ准副学長(技術開発イノベーション担当)が出席しました。

OIST and ATR signing ceremony
ATRの鈴木博之 代表取締役副社長とOISTのローレン・ハー准副学長
ATRの鈴木博之 代表取締役副社長とOISTのローレン・ハー准副学長

ATRは、けいはんな学研都市に設立された、電気通信分野における基礎的かつ独創的な研究を推進する研究所です。国内外の大学や研究機関、企業と連携しながら、音声情報処理、脳情報科学、生活支援ロボット、無線通信などに関する研究を進めています。

今回の覚書は、両機関がそれぞれの強みとネットワークを活かし、研究開発、産学連携、スタートアップ支援などを通じて、イノベーションの促進を図ることを目的としています。OISTとATRは、共同研究の機会の創出や研究者・技術者の交流、産業界との連携支援など、多様な協力活動を推進していく予定です。

ハ准副学長は次のように将来への展望を述べています。「OISTとATRは、学際的な科学と起業家精神を通じてイノベーションを推進するという共通のビジョンを共有しています。今回の連携により、日本のイノベーション基盤をさらに強化し、卓越した研究と実社会への応用をつなぐ新たなシナジーを生み出すことができると期待しています。沖縄で成長を続けるイノベーション・エコシステムを、けいはんな学研都市や関西エリアとつなぐことで、両地域の強みを生かした連携を促進し、単独では成し得ないより大きなインパクトの創出を目指します。」

鈴木代表取締役副社長 は次のように期待を示しています。「本日、OISTとの間で覚書を締結できましたことを、大変嬉しく、また光栄に思います。OISTのアーリーステージのスタートアップおよび起業家を支援するプログラムと、ATRの企業とのマッチングやPoC(概念実証)実施を支援するアクセラレーションプログラム『KGAP+』(The Acceleration Program in Keihanna Science City)との補完的な連携を通じて、グローバル課題の解決に挑戦する革新的技術を有するスタートアップへの支援を一層強化し、加速してまいります。」

ttendees of the signing ceremony and participants of the pitch contest.
締結式に参加した関係者と、ピッチコンテストに参加したスタートアップのメンバー
締結式に参加した関係者と、ピッチコンテストに参加したスタートアップのメンバー

アクセラレーションプログラム「KGAP+」について

ATRが運営するKGAP+は、けいはんな学研都市を拠点とする3か月間のアクセラレーションプログラムで、日本企業や医療機関とのPoCやパイロットテストの実施を目標とし、これまでに世界25か国から選出された210社のスタートアップが参加しています。

覚書の締結を受け、提携後の初の協働の機会として、締結式ではOISTから4つのスタートアップが、KGAP+プログラムへの参加権をかけたピッチコンテストを行いました。その結果、AIを活用した垂直統合型エコシステムにより、生ごみなどの有機廃棄物の課題に取り組むTlaloc Blue(トラロク・ブルー)社が選出され、次回のKGAP+プログラムへの参加が決定しました。これにより、OIST発スタートアップのネットワークはさらに拡大し、製品や技術の社会実装に向けた試験機会の増加が期待されています。

Hiroyuki Suzuki from ATR (left) and Karim Honein, founder of Tlaloc Blue, selected for the upcoming KGAP+ program (right).
ATRの鈴木博之 氏(左)と、次回 KGAP+プログラムへの参加が決定したTlaloc Blueの創業者 カリム・ホネイン氏(右)
ATRの鈴木博之 氏(左)と、次回 KGAP+プログラムへの参加が決定したTlaloc Blueの創業者 カリム・ホネイン氏(右)

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