沖縄の女子高校生、デザイン思考で未来を切り拓け!

県内各地から集まった15名の女子高生が、3日間の体験型プログラム「STEAM&デザイン思考 ワークショップ」に参加しました

STEAM Design Thinking Workshop group photo

2022年10月8日~10日、OISTとSKY Laboが共催するSTEAM & デザイン思考ワークショップがOISTで開催されました。沖縄県内の高校から15名の女子高校生が参加し、うち1名は宮古島からの参加でした。

このワークショップは、女子高生の科学に対する関心を育み、より多くの科学教育の機会を設けることを目的としています。2022年3月にスタートした科学分野に進む女子学生を後押しするOISTのイニシアチブ「少女よ、大志を抱け!」の一環でもあり、科学、技術、工学、数学(STEM)分野への女子学生の進出を支援する取り組みのひとつです。

また、本プログラムは米日財団とMunk School of Global Affairs and Public Policyの資金援助を受けて運営されています。

OISTの博士課程学生が参加者の指導とサポートを行った
バイリンガルのコーチとしてOISTの博士課程学生の岡部 菜々子さん(左) と友田 七海さん (右)が参加 。参加者の指導とサポートを行った。

参加者らは3日間のワークショップを通し、問題解決法の一つである「デザイン思考」を実践的なアプローチで学びました。SKY Laboの専門家による指導と、OISTの博士課程の学生やスタッフがバイリンガルのデザインコーチとして参加者を支援し、日英バイリンガルの学習環境の中で、失敗を恐れず自由に考え挑戦することを、様々な体験型プログラムを通して習得しました。

SKY Laboの共同代表の一人であるヤング吉原 麻里子氏は、次のように述べています。「SKY Laboでは、カリキュラムを開発する際にエビデンスベースの学習アプローチを採用しています。私たちは、次世代のSTEAM思想家がSTEM学習にリベラルアーツを取り入れる力をつけることを目標に、参加者のデータを収集しています。私たちの過去の研究によると、デザイン思考を教育手法として活用した短期間の探究型介入が、女性の若者のマインドセット、自尊心、STEMの視点にポジティブな変化がみられることが示唆されています。」

ワークショップ初日は、デザイン思考における人間中心的アプローチの要素の一つである「共感」について学び、それを実践することに焦点を当てたプログラムが実施されました。OISTの職員や研究者、他機関のサステイナビリティ分野の専門家が「ユーザー(インタビューの対象者)」としてプログラムに参加し、学生たちはユーザーへのインタビューを通じて、本ワークショップのテーマである「持続可能性を取り巻く領域におけるニーズと問題の特定」に挑戦しました。

インタビューセッションとブレーンストーミングの後、それぞれのチームがアイデアを共有した。
インタビューセッションとブレーンストーミングの後、それぞれのチームがアイデアを共有した。

プログラム2日目は、前日のインタビューから得た問題に対する解決策を考察し、その解決策を再びユーザーに投げかけ、フィードバックを得る工程を学びました。学生たちは最終発表に向けて、フィードバックを反映させながらアイデアを繰り返し練り直しました。最終日は、ニーズや問題の特定から解決策を導き出すまでのデザイン思考プロセスを互いに発表し合いました。

最終発表会 では、問題の特定と理解から解決策を投じるまでの過程を発表した。
最終発表会 では、問題の特定と理解から解決策を投じるまでの過程を発表した。

参加者たちは、自分自身の興味あることを追求することで、自分に自信を持てるようになったと述べます。「自分のビジョンを思い起こし、責任を自覚し、笑顔の主体となって、重大な問題にクリエイティブな思考を活用する方法を学ぶことができました。この経験は、既成概念にとらわれずベストを尽くすことで、前に進むことにつながると思います!発想力があったり、批判的に考えてみるというマインドセットがあったり、そしてチームを盛り上げる力があったりと、様々な方向性で素晴らしい人が集まっている空間に自分がいることができたことが、とても貴重な経験になったと思っています。」

Sky Laboとは
SKY Laboは、Science 科学・Technology テクノロジー・Engineering エンジニアリング・Mathematics数学(通称 STEM)に、アートやデザインを加えた「STEM+α 教育」で、次世代のイノベーション人材を育成する非営利団体で、日本の女子中高生向けのプログラムの開発ならびに提供をしています。

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