ゼブラフィッシュ網膜上の錐体および桿体

A:受精後3日目(3 dpf)のゼブラフィッシュの網膜。網膜は、桿体と錐体と呼ばれる2種類の光受容細胞 (Photoreceptors) を含む、主に6種類の神経細胞(Horizontal cells: 水平細胞;Bipolar cells: 双極細胞;Amacrine cells: アマクリン細胞;Retinal ganglion cells: 網膜神経節細胞)から構成される。B:桿体は薄暗い環境で、錐体は通常の明るさの環境で機能する。これらの光受容細胞は、頂端部において、外節(OS)と呼ばれる非常に特殊化した膜構造をもち、ここでは光受容に働く分子群が機能する。遺伝的異常により光受容細胞が変性する疾患は、大きく、網膜色素変性症 (retinitis pigmentosa)と呼ばれる桿体錐体ジストロフィー(rod-cone dystrophy: はじめに桿体が変性し、続けて錐体が変性する)、錐体桿体ジストロフィー(cone-rod dystrophy: 錐体が変性し、続けて桿体が変性する)、およびレーバー先天性黒内障(Leber Congenital Amaurosis, LCA)に分類される。LCAは、初期段階で錐体と桿体の両方が先天的に欠損する重篤な疾患である。図では、変性した光受容細胞を灰色で示している。

日付:
2017年4月3日
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