OIST臨海実験施設着工

新たな研究施設は、今後沖縄が国際的海洋研究拠点となる足がかりを築くこととなります。

 沖縄科学技術大学院大学(OIST)が教育研究機関として魅力ある環境を提供できる理由の一つとして、そのロケーションが挙げられます。OISTキャンパスは四方を海に囲まれた美しい島、沖縄にあります。その海には国内で最も生物多様性に富む海洋生物が棲息しています。また、沖縄周辺海域の深海には地熱で熱せられた水が噴出する熱水噴出孔もあり、様々な生物群が存在します。生物多様性や熱水噴出孔が織りなす豊かな自然環境は、将来OISTが国際的海洋研究拠点となりうる可能性を大いに秘めています。

 去る7月7日、恩納村瀬良垣漁港にOISTの臨海実験施設の建設されるのを前に、安全祈願のための地鎮祭が行われました。地鎮祭は工事を担う建設会社によって行われ、恩納村役場、恩納村漁協、設計会社、そしてOISTと、多くの関係者が出席しました。

 OISTキャンパス外に初めて本学の施設が整備されることになる臨海実験施設は、2階建てとなり、オープンラボスペースや2つの教員オフィスと研究支援スタッフのためのオフィス、倉庫、海洋生物を飼育するための大型水槽も屋外に整備される予定です。同施設はOIST研究者でなく、沖縄周辺海域に棲息する海洋生物を研究対象とする世界中の海洋科学者たちにも開放されます。同施設は来春完成予定です。

   OIST上席副学長のジョージ・イワマ博士は、「このような世界レベルの海洋研究施設がOISTキャンパスからわずか車で10分程の距離にできることで、本学の海洋研究に関する研究力と他機関との協働がより一層促進することが期待されます。それは、沖縄が国際的海洋研究拠点となることに1歩近づいたことに間違いありません」と、述べました。

 地鎮祭で長浜善巳村長の来賓ご挨拶を代読した恩納村農林水産課の佐渡山安正課長は、「臨海施設で生まれる様々な研究成果が、恩納村の地域振興や漁業の振興に寄与することを期待しています」と述べ、今後の研究への期待を示されました。

(名取 薫)

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