1. 課題の把握:恩納村のマンゴー農園訪問
私たちのチームは恩納村のマンゴー農園を訪れ、地元の農家の方々から直接お話を伺いました。農家の方々が直面しているさまざまな課題や、アザミウマ(スリップス)が特に被害を及ぼすマンゴーの品種、現在の害虫対策の方法、そして将来求められる害虫防除システムへの期待について、詳しくお話を聞きました。
私たちのチームは恩納村のマンゴー農園を訪れ、地元の農家の方々から直接お話を伺いました。農家の方々が直面しているさまざまな課題や、アザミウマ(スリップス)が特に被害を及ぼすマンゴーの品種、現在の害虫対策の方法、そして将来求められる害虫防除システムへの期待について、詳しくお話を聞きました。
チャノキイロアザミウマをはじめとする害虫の駆除には、早期発見と迅速な対策が不可欠です。特に沖縄には多数の離島が点在しているため、害虫の流出入を水際で防ぐ体制が求められています。
私たちは、さまざまな害虫に対応可能な早期発見手段として、「DNA検出スマートトラップ」の開発に取り組んでいます。本トラップには、過去の研究で実証された手法を応用した、正確かつ迅速な検出技術を搭載する予定です。これにより、以下の3つの大きな利点が期待されます。
第一に、本トラップは内部デバイスの変更により、チャノキイロアザミウマだけでなく、他のさまざまな害虫への対応が可能です。これにより、新たな害虫や外来種の早期検出にもつながります。
第二に、本トラップは一度設置すれば、捕獲からDNA検出までのすべての工程を自動で行います。検出結果は通信機器を通じて設置者に即座に通知されるため、頻繁なメンテナンスが不要で、人手を大幅に削減できます。
将来的には、本トラップを県内の広域に展開することで、害虫の流出入経路における重要な拠点を特定し、集中的かつ効率的な駆除の実現が期待されます。
私たちは恩納村のマンゴー農園を再訪し、アザミウマ(スリップス)のサンプルを採取してDNA抽出を行いました。これは、迅速かつ正確で、持ち運び可能な現場向けDNA検出法(LAMP法)を開発·評価するための重要なステップです。今後、採取したアザミウマのタイプ(YTタイプまたはCタイプ)を特定するため、PCRを用いた分子生物学的実験を行う予定です。