2021-12-15

10周年となる高校生のイベント「SCORE!」が開かれました

2021年12月11日、沖縄科学技術大学院大学(OIST)で、第10回「サイエンス in 沖縄:起業のための研究能力 サイエンスフェア」(SCORE!)が行われ、県内の高校6校から計10チームが参加しました。(主催:OIST、在沖米国総領事館 共催:沖縄県教育委員会 後援:沖縄県、沖縄科学技術大学院大学発展促進県民会議)

SCORE!は、沖縄県内の高校生が、自分たちの科学技術研究と起業アイデアを組み合わせ、その成果と企画案を発表して競い合うコンテストです。高校生に、体験型の理科教育を深めてもらうことおよび、起業家精神に関心を持ってもらうことを目的として開催しています。

発表する高校生チーム

開会の挨拶をしたOISTのヘザー・ヤング副学長(広報担当)は、「今年は、OISTの設立10周年であるとともに、このSCORE!の10回記念でもあります」と述べた上で、「OISTのビジョンである、人類のための知識の発展には、”好奇心”が必要です。今日ご参加いただいた皆さんは、全員が、好奇心によってここにいるのです。皆さんが、自分の周りの世界に好奇心を抱くことによって、今後も成功を続けていくことでしょう」と、参加者を激励しました。

挨拶をするヘザー・ヤングOIST副学長(広報担当)

その後、それぞれのチームが、これまで取り組んできた科学技術プロジェクトについて発表しました。アセローラやカラキなどの特産品を使ったスイーツを作って地域活性化に繋げたり、ビーチのプラスチックごみを回収するロボットを開発したりなど、国連の定める持続開発目標SDGsの視点を踏まえて、自分たちの住む地域の課題を解決することを目的とした研究テーマに取り組むチームが目立ちました。また、すべて英語で10分間の発表に挑戦したチームがおよそ半数を占めました。

科学者および教育関係者などからなる審査員による厳正な審査の結果、優勝に輝いたのは、沖縄工業高等専門学校による「もずっくん~水中ドローンとディープラーニングによるモズク漁の労働革命~」でした。このプロジェクトでは、沖縄の重要海産物であるモズク漁を行う漁師たちの課題に注目し、技術の力で、漁業従事者を支援することを目的としています。チームは、AIカメラと、吸引ホース、そして独自のろ過システムを搭載したロボットの開発を進めています。このロボットを海中に導入することで、漁業者による作業中の事故の減少、重労働の軽減、採集時の課題の解決、そして漁場の拡大をも実現することができる、と提案しました。

沖縄工業高等専門学校の優勝チーム

優勝チームの沖縄工業高等専門学校2年生の吉見成さんは、「みんなに楽しんでもらえる発表を目指して、4か月かけてプレゼンを用意しました」と、すべて英語で、会場の観客の目を見て行ったプレゼンについて、技術担当、英語担当の教諭をはじめとして、多くの教員からサポートを得て発表に臨んだと語ってくれました。吉見さんをはじめ、チームメンバーの秦浩大さん、玉城海凪さんは、3人とも「起業して世界貢献することが将来の目標」だとしていて、SCORE!の優勝で得た米国視察のチャンスで、シリコンバレーを視察することを強く望んでいました。

在沖米国総領事館広報文化担当領事のニコール・リマヌチェリ氏は、「この経験が、みなさんを科学者、発表者、そして人間として成長させてくれたことと思います」と述べ、高校生たちの健闘を称えました。

在沖米国総領事館広報文化担当領事のニコール・リマヌチェリ氏

第10回「SCORE! サイエンス in 沖縄:起業のための研究能力 サイエンスフェア」の入賞チーム

  • <優勝>沖縄工業高等専門学校 2年生 吉見成さん、秦浩大さん、玉城海凪さん「もずっくん ~水中ドローンとディープラーニングによるモズク漁の労働革命 ~ 」
  • <準優勝>沖縄県立北部農林高等学校 1年生 大田清音さん、前田琉理さん、岡本幸姫音さん「県産小麦・大麦を使用した新しいパンの開発 ~県産麦の消費拡大を目指して~ 」
  • <3位>沖縄県立北部農林高等学校 3年生 堰口姫向さん、稲嶺菜々海さん、宮城健大さん 「未利用資源を活用した アセローラ新商品開発 」

審査委員

  • OISTカンファレンス・ワークショップ・セクション 学術連携推進シニアマネジャー 森田 洋平 氏
  • 在沖米国総領事館 広報文化担当領事 ニコール・リマヌチェリ 氏
  • 沖縄県高等学校理科教育研究協議会 会長 /沖縄県立那覇高等学校 校長  石原 啓 氏
  • OIST進化ゲノミクスユニット ポストドクトラルスカラー 金城 幸宏 氏
  • 沖縄大学 法経学部 法経学科 准教授  豊川明佳 氏

写真アルバム

第10回SCORE!の写真をもっと見るには、OIST Flickr をご覧ください。

(大久保 知美)

広報や取材に関して:media@oist.jp