大学院大学の設置に向けた準備の進捗状況について

平成22年10月9日
沖縄科学技術大学院大学学園設立委員

沖縄科学技術大学院大学学園設立委員は、大学院大学の管理運営体制、教育研究等について検討を行ってきた。これまで計4回の会合を通じて合意を得た事項を要約すれば、おおむね以下のとおりである。

 

1.管理運営体制に関する事項

 

 (1)理事会

  •   ○ 学校法人の意思決定機関である理事会は、10~20人の理事で構成する。
  •   ○ 学長及びプロボスト(教育研究担当の上級副学長)を除いて理事は外部理事で構成することとし、それらの理事は以下の区分から選考する。
    •    ● 科学技術の発達に関し特に功績顕著な科学者
    •    ● 沖縄の振興に関して優れた識見を有する者
    •    ● 大学の経営に関して高度な知識及び経験を有する者
    •    ● 大学以外の組織の経営に関して高度な知識及び経験を有する者
  •   ○ 今回の会合では、理事候補者の選考について検討を行った。

 

 (2)学長

  •   ○ 大学院大学の初代学長予定者には、本年7月にジョナサン・ドーファン博士(米国SLAC国立加速器研究所名誉所長)が決定している。
  •   ○ 大学院大学の学長は、学校法人の理事長(CEO:執行責任者)を兼務する。

 

2.教育研究に関する事項

 

 (1)教員

  •   ○ 教員の半数以上は、外国人とする。
  •   ○ 開学時点の教授陣はおおむね50人規模を想定し、現在、精力的に採用活動を進めている。

 

 (2)学生

  •   ○ 毎年約20人の博士課程の学生を受け入れる(収容定員は計100人)。そのうち半数以上は外国人とする。
  •   ○ 今回の会合では、アドミッション・ポリシー及び学生募集計画等について検討を行った。
  •   ○ 来年秋の学校法人と大学の設置認可後に正式に学生の募集を開始する。
  •   ○ 広報活動の充実や、学部学生を対象としたワークショップの開催など、学生募集のための活動を積極的に推進する。

 

 (3)教育課程

  •   ○ 教育研究はすべて英語で行う。
  •   ○ 5年一貫の博士課程を置き、基本的に博士号(「博士(学術)」)の取得を目的とした学生のみを受け入れる。
  •   ○ 学生一人一人の特性を重視し、個々の要望及び学習歴に応じたテーラーメイド型の履修プログラムを提供する。
  •   ○ 講義は、学際的な最先端の研究内容をトピックとし、対話型個別指導形式で行う。
  •   ○ 3つの研究室で実習を行うラボ・ローテーションを課し、学生に研究室選択の時間を与え、多様な技術及び思考方法に対する理解を深めさせる。
  •   ○ 学生に対する研究指導を複数の教員で実施し、学際的な教育研究を行う。

 

 (4)学生への経済的支援等

  •   ○ ロックフェラー大学、MIT、スタンフォード大学、ハーバード大学等の世界最高水準の学際的な科学技術大学院大学等に伍して優秀な学生を集めるためには、学生に対して十分な経済面及びその他の支援措置を講ずることが不可欠である。このため、国内外の実例を踏まえつつ、今後更に具体的な検討と制度設計を進める。

 

3.開学までのスケジュール

  •   ○ 今年度末までに文部科学省へ設置認可申請を行い、平成23年秋に学校法人への移行及び大学院大学の設置を目指す。
  •   ○ 第1期生の入学時期については、平成24年9月とする。4月が通常の入学時期となっている国内の学生等へ配慮した制度について引き続き検討する。

 

 このプレスリリース(PDF)

 声明文:OISTの大学院生に対する競争力ある経済的支援の必要性について

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