2018-07-31

銅谷賢治教授、ドナルド・ヘッブ賞を受賞

  沖縄科学技術大学院大学(OIST)の銅谷賢治教授は、神経回路分野への生涯を通じた貢献が讃えられ、国際神経回路学会 (INNS) のドナルド・ヘッブ賞を受賞しました。

  ドナルド・ヘッブ賞は「生物の学習に関する卓越した業績」に対して与えられるものです。今年のヘッブ賞は、7月にブラジルのリオデジャネイロで開催された計算知能に関する国際会議 (WCCI 2018) の場で銅谷教授に授与されました。

生物の学習に関する卓越した業績によりドナルド・ヘッブ賞を受賞した銅谷教授

  OIST神経計算ユニットを主宰する銅谷教授はこれまで、強化学習における線条体ニューロンの役割、報酬への期待に対する脳内セロトニンの役割や、大脳皮質の動的ベイズ推定などの研究を行ってきました。

  東京大学出身の銅谷教授は、博士課程修了後、カリフォルニア大学サンディエゴ校、ソーク生物学研究所、国際電気通信基礎技術研究所の研究職を歴任しました。 銅谷教授の研究は人工知能と神経生物学の両分野にまたがり、一方の分野の問題からもう一方の分野の発見を導いてきました。

  現在OISTで研究ユニットを率いる銅谷教授は、今回の受賞に際して研究チームの功績を振り返り、「ラボメンバーの昼夜を問わない努力と苦労がなければ達成できなかったでしょう。とても感謝しています」と、語りました。さらに教授は、  「全く新たな研究プロジェクトに取り組むにあたってはOISTの自由度の高い研究資金と質の高い研究支援は不可欠でした」とも述べました。

  また銅谷教授は、科学誌Neural Networksの共同編集長をともに勤め、今回の賞に同教授を推薦したオハイオ州立大学の汪德亮教授にも感謝の意を表しました。

国際神経回路学会(INNS)からドナルド・ヘッブ賞を受賞

今回の受賞により、銅谷教授は、教師なし表現学習(unsupervised feature learning) の先駆者であるクリストフ・ヴォン・デル・マルスブルグ教授、教師あり誤差勾配学習(supervised error-gradient learning)を導いたバーナード・ウィドロウ教授、強化学習(reinforcement learning)の分野で新境地を開いたアンドリュー・バート教授など、歴代の名だたる同賞受賞者にその名を連ねることになります。

INNSは世界各国の研究者により構成されており、理論神経科学と計算知能の分野の学会として広く知られています。

銅谷教授は、これまで以下のような研究成果を発表してきました:

 

(アンドリュー・スコット)

広報や取材に関して:media@oist.jp

ニュースレター申し込み