平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰:OIST教員2名の受賞が決定

平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者が文部科学省より4月9日に発表され、OISTの銅谷賢治教授と佐瀬英俊准教授が受賞することとなりました。

 

OIST faculty members Professor Doya and Assistant Professor Saze

佐瀬英俊准教授(左)と銅谷賢治教授

 平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者が文部科学省より4月9日に発表され、OISTの2名の教員、銅谷賢治教授と佐瀬英俊准教授が受賞することとなりました。佐瀬英俊准教授は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に贈られる若手科学者賞を受賞します。銅谷賢治教授は広島大学の共同研究者と共に、日本の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究又は開発を行った者に贈られる科学技術賞(研究部門)を受賞します。受賞者の審査・選考は、有識者からなる科学技術分野の文部科学大臣表彰審査委員会によって行われました。表彰式は4月17日に文部科学省にて行われます。

 佐瀬准教授は京都大学で光合成について学んだ後、スイスのフリードリッヒ・ミーシャー・インスティチュートで植物のエピジェネティックスに関する研究を行い、バーゼル大学で博士号を取得しました。昨年、OIST植物エピジェネティクスユニットの代表研究者(現在、准教授)に着任するまでは国立遺伝学研究所の研究者として活躍していました。

 銅谷賢治教授は、広島大学の山脇成人教授と岡本泰昌准教授と共に取り組んだ10年にも及ぶ、脳内における神経修飾物質セロトニンのの機能を解明する研究の功績が認められ、この度の受賞となりました。銅谷教授らの研究により、セロトニンが動物や人間の長期予測能力、つまり辛抱強さを高めるものだということが検証されました。現在、銅谷教授らは、遺伝子、脳イメージングや他の生物学的データを使用し、精神疾患の病態を解明するアルゴリズムを構築する研究を行っています。

 銅谷賢治教授は、東京大学大学院工学系研究科博士号(工学)を取得後、カリフォルニア大学サンディエゴ校、ソーク生物学研究所、国際電気通信基礎技術研究所 (ATR)、科学技術振興事業団などを経て、2004年に沖縄科学技術大学院大学の先行研究プロジェクトの一つ、神経計算ユニットの代表研究者として着任しました。現在は、神経計算ユニット教授及び副プロボースト(研究担当)を兼任しています。

ショーナ・ウィリアムズ