2016-11-09

歓迎!新たに5人の教員がOISTに着任

  この度、沖縄科学技術大学院大学(OIST)に新たに5人の教員が着任しました。トマ・ブーギニョン准教授、イエジュン・フォン准教授、福永泉美准教授、ヤーシャ・ニーマン准教授、マリルカ・ヨエ・ウーシサーリ准教授の皆さんです。現在は5名とも他機関にも席を置くアジャンクトの立場での着任ですが、今後数ヶ月のうちにOISTに移籍し、フルタイムの准教授に就く予定です。新しい教員の専門分野は、神経科学、量子重力、ゲノム科学など、多岐にわたります。

  ヤーシャ・ネイマン准教授はイスラエル出身で、テルアビブ大学大学院で物理を専攻しました。OISTでは量子重力ユニットを率い、基礎物理学の三つの柱である重力、素粒子物理学、宇宙論にまたがる理論研究にとりくみます。ネイマン准教授は、宇宙の有限な一部分しか観察できない状況の中、量子重力をどのように考えていくかを追求することに特に焦点を当てています。

  福永泉美准教授は、日本とマレーシア育ちで、神経科学を学ぶため、ロンドンに進学しました。博士課程修了後は、ドイツのハイデルベルグとロンドンでポスドクとして研究の鍛錬を積みました。OISTでは行動を司る脳の知覚回路について研究します。福永准教授は、知覚と行動の神経科学ユニットの主宰として、嗅覚を研究することにより、知覚的な入力情報を脳がどのように処理するか、つまり、匂いという化学物質を脳がどのように解釈するかを理解しようとしています。

  イエジュン・フォン准教授は中国育ちで、上海の復旦大学で物理学の学士号を取得後、米国に留学、引き続き物理学を専攻し、ニューヨーク市立大学で修士号、ワシントン大学で博士号を取得しました。電子・量子磁性ユニットの主宰として、OISTでは圧力と電磁場をチューニングさせると相関する、電子、量子磁石、超伝導体について、実験による総合的な研究を行う予定です。

  トマ・ブーギニョン准教授は、進化ゲノミクスユニットのリーダーで、シロアリやゴキブリなどの昆虫が、世界中に広がるのを助長している要因について研究します。ベルギーのブリュッセルにあるフリー大学で博士号を取得後、北海道大学、シンガポール国立大学、シドニー大学でポスドクとしての研究職を歴任し、昆虫と微生物の共生の進化、昆虫の生物地理学の歴史、シロアリの分子防御メカニズムに焦点を当ててきました。

  マリルカ・ヨエ・ウーシサーリ准教授は、人工及びヒトのニューロンにおける計算手法と知能についての共通点と差異に関する研究に惹かれ、コンピュータ・サイエンスとプログラミングの経歴を持ちながら、フィンランドのヘルシンキで脳神経科学の研究を始めました。ヘルシンキ大学で博士号を取得後、理化学研究所、OIST、エルサレムのヘブライ大学、オランダのロッテルダムにあるエラスムス医療センターでポスドク研究員としてトレーニングを受けました。ウーシサーリ准教授が主宰する神経活動リズムと運動遂行ユニットでは、解剖学的、電子生理学的、計算、および行動学的な視点から、運動活動における調整機能の根底にある「マスター・クロック」の謎を理解し、解明することを目指します。 

  それぞれの専門性を携えて着任したこれら5名の教授に、大いに期待しましょう。新たな教授陣の多様な経歴は、OISTが誇る国際的で学際的な研究環境にさらなる発展をもたらしてくれるはずです。

(サラ・ウォング)

広報や取材に関して:media@oist.jp