OISTと那覇海上保安部が包括連携協定を締結

それぞれの強みを融合し、沖縄の海の安心・安全の向上を目指します

OIST and Naha Coast Guard Office sign Collaboration Agreement

この度、沖縄科学技術大学院大学(臨時理事長兼学長: アルブレヒト・ワグナー、以下OIST)と那覇海上保安部(部長: 大河内克朗)は、相互の連携・協働関係の強化をするべく、包括連携協定を締結しました。両者はそれぞれの機能を活かし、海の安全・安心の向上、学術・科学技術の振興、地域社会の発展、人材育成等に寄与することを目指した連携活動を展開します。

1月27日にOISTで行われた締結式には、那覇海上保安部の大河内克朗部長、OISTのアルブレヒト・ワグナー臨時理事長兼学長をはじめとする関係者が参加しました。

OISTのキャンパスがある恩納村を含む沖縄本島西部の5市11町村を管轄とする那覇海上保安部は、これまで地域連携の枠組みの中で、OISTの職員や学生に対する野外活動安全講習等を実施し、海の現場での安全に関する支援を行ってきました。

Signing ceremony
式典冒頭で挨拶をしたOISTのアルブレヒト・ワグナー臨時理事長兼学長(左)と那覇海上保安部の大河内克朗部長(右)

今般、これまでの連携・協働に加え、「海保の持つ現場力とOISTの持つ学術力の融合」をテーマに、 それぞれの機関の強みを生かした海の安心・安全の向上に資する活動や研究における連携・協働をさらに深化させるべく、業務協力に関する協定書の締結(期間:令和5年1月27日~令和8年3月31日)に至りました。

OISTと那覇海上保安部は、以下の事項について連携および協力を行います。

  1. 海の安全・安心の向上に資する海洋環境の理解と保全、海の防犯、減災対策の推進、その他それらに準ずる事項に関する活動及び研究に関すること
  2. 海の安全・安心の向上に通じる、教育、文化の振興の推進のための活動及び研究に関すること
  3. 海の安全・安心の向上による、観光振興や産業振興など沖縄の地域社会の発展のための活動及び研究に関すること
  4. 研究施設、設備の相互利用に関すること
  5. 本協定に基づく活動及び研究についての資料・情報共有及び情報発信に関すること
  6. 職員の人材交流に関すること
  7. その他、本協定の目的を達成するため、相互に連携・協働することが必要と合意する事項に関すること

さらに同日、本連携協定の具体的な取り組みの第一歩として、両者は恩納村アポガマ周辺海域の海洋環境調査に関する覚書を締結しました。この覚書に基づき、今後3年を目途として、アポガマでの海洋環境調査を連携して実施し、当該地域の安心・安全に資するデータの収集、分析等を通して、学術論文の執筆や、社会一般に向けた情報発信を目指します。

大河内部長とワグナー学長
協定書に署名をする那覇海上保安部の大河内克朗部長(左)とOISTのアルブレヒト・ワグナー臨時理事長兼学長(右)

ワグナー臨時理事長兼学長は、締結式で次のように述べました。「那覇海上保安部と協働することにより、 OISTだけでは成し得ない観測等の実施が可能となり、研究の幅を広げることができます。そして、それによって、皆さまに海の安全・安心に資する有用なデータの提供につなげることができるでしょう。」

また、大河内部長は、「OISTの持つ高度な学術力と、当部の持つ現場力を融合し、未来に向けて大きな可能性を秘めた新たな取組みを構築しました」と述べ、本連携への期待を寄せました。

広報・取材に関するお問い合わせ:media@oist.jp

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