OISTスタートアップ2社に沖縄銀行が助成金を贈呈

沖縄発のイノベーション創出と地域経済の活性化をさらに加速していきます

Group photo - The Bank of Okinawa and OIST

沖縄科学技術大学院大学(カリン・マルキデス学長兼理事長、以下OIST)が支援してきたスタートアップ企業2社に、株式会社沖縄銀行 (山城正保代表取締役頭取、以下沖縄銀行)より、計200万円の助成金が贈呈されることなり、5月21日に、OISTで授与式が開催されました。 

OISTと沖縄銀行は、OIST Innovation Accelerator (OISTイノベーション・アクセラレーター)※への支援のほか、沖縄におけるイノベーションエコシステムの構築、地域経済の振興や持続的発展の推進などを目的に、2021年に覚書を締結しました。以来、両者は密に連携し協力を続けてきました。 

本助成金は、OISTの研究成果を活用して設立された株式会社Sylcast (シルキャスト)、自律型ドローンの制御システムを開発したヴィオリアス日本株式会社の2社に贈呈されました。両社はこれまで、OIST Innovation Acceleratorに参加し、沖縄での起業に向けて準備を進めてきまして、新年度からOISTキャンパス内のスタートアップ支援施設、OIST Innovation Incubator(OISTイノベーション・インキュベーター)を拠点に本格的な活動を開始しています。 

助成金授与式には、沖縄銀行常務取締役の崎山泰美氏、OIST首席副学長 (技術開発イノベーション担当) のギル・グラノットマイヤーなど関係者が出席し、各スタートアップ企業の代表がそれぞれのビジネスについて概要を説明しました。 

Group photo - The Bank of Okinawa and OIST
(左から) 沖縄銀行 常務取締役 崎山泰美氏、OIST首席副学長 ギル・グラノットマイヤー、ヴィオリアス日本株式会社ニシャント・シン・ラナさん、OIST准副学長 ローレン・ハ (海外出張のためオンライン参加した株式会社Sylcastの代理で目録を受理)
(左から) 沖縄銀行 常務取締役 崎山泰美氏、OIST首席副学長 ギル・グラノットマイヤー、ヴィオリアス日本株式会社ニシャント・シン・ラナさん、OIST准副学長 ローレン・ハ (海外出張のためオンライン参加した株式会社Sylcastの代理で目録を受理)

株式会社Sylcastは、木々から収集した多様なデータを活用して、森林の健康状態を評価し、将来的な変化を予測できる森林モニタリング技術の開発を目指します。OISTの研究プロジェクトから生まれたこの技術は、持続可能な森林環境の実現を後押しするものと期待されています。メンバーのジュリアン・ルケティさんは、次のように述べています。「私たちのスタートアップの旅は始まったばかりです。そんな中、OIST周辺で展開され始めたパートナーシップエコシステムは、私たちにとって魅力的な拠点となりました。そして今日、私は、パートナーシップの本当の力を実感しました。県内のパートナーシップエコシステム、特に沖縄銀行様からの貴重な支援なしでは、私たちのこれまでの成果は実現しませんでした。大きな感謝を申し上げます。」 

ヴィオリアス日本株式会社は、一度に複数の自律型ドローンを制御できるシステムを開発し、物流や農業、災害地域などといった場面での新たなドローンの可能性を追求しています。2021年にインドで設立され、すでにインドやシンガポール等で事業を展開しており、今後は日本での市場開拓を目指しています。メンバーのニシャント・シン・ラナさんは、今後の抱負について次のように述べています。「私たちの目標は、ドローンを使って物流、農業、そして他の公共安全活動をスムーズかつ効率的に進め、同時に環境に配慮したものにすることです。沖縄銀行様の助成金により、事業の拡大や重要なパートナーシップの構築、さらには研究開発に投資して、ドローン技術を向上させることができます。これにより、国内だけでなく国外でも新たな高みを目指せると確信しています。 」 

沖縄銀行の崎山泰美常務取締役は冒頭の挨拶で次のように述べました。「両チームとも沖縄県のみならず、世界の課題解決に資する素晴らしい事業内容だと感じております。今後もOIST様との連携を図ることで、地域の活性化や社会課題の解決に資するスタートアップ企業に対する様々な支援を行い、地域金融機関として、沖縄県経済の持続的発展に貢献して参ります。 」 

OIST首席副学長 ギル・グラノットマイヤーは、今後の展望について次のように期待を述べています。「二つのスタートアップは、沖縄がアジア、さらには世界に向けて自分たちのソリューションを発表するのに最適な場所であると認識しこの沖縄で新しいビジネスをスタートすることを決断しました。そして、OISTと沖縄銀行の連携は、彼らを支援し、沖縄を科学・技術・イノベーションのハブにするために欠かせないものです。これまでの沖縄銀行の支援に深く感謝するとともに、今後もこの連携がさらに強化・拡大していくことを期待しています。 」 

OIST発スタートアップ企業への沖縄銀行からの助成金贈呈は、今回で3度目となります。これまでの取り組みに続き、OISTと沖縄銀行とは、沖縄におけるスタートアップエコシステムの構築と、新たな産業創出による地域経済の活性化をさらに加速していくことを目指します。 

OIST Innovation Acceleratorとは

沖縄県の財政支援を受けて2018年にスタートした、沖縄初のグローバルスタートアップアクセラレータープログラムです。これまでEFポリマー、大阪ヒートクール、GenomeMinerといった企業を支援してきました。世界中から選抜されたスタートアップチームは本プログラムを通して、資金調達、メンタリング、戦略的パートナーや投資家とのネットワーク構築、OISTの施設や設備の利用等の支援を受けることができます。 

また今年度から、沖縄県からの支援に加えて、科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」より資金援助を受け、プログラムの規模が2倍に拡大され、年度は計4チームが選出されました。選出されたチームの詳細はこちらのリンクからご覧いただけます。 

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