文部科学省「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」に採択

OISTに産官学連携・共同研究を促す新たな2施設が生まれます

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この度、沖縄科学技術大学院大学(OIST)は、文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学の連携による産学官連携・共同研究の施設整備事業」(令和4年度第2次補正予算)に採択されました。本事業は、強みや特色ある研究、社会実装の拠点等を核とした研究力の向上戦略の実行に必要となる施設整備を支援する事業です。

OISTは、本事業を通じ、産官学連携や共同研究プロジェクトを行う施設2棟「OIST-land-neXus」と「OIST-sea-neXus」を建設する予定です。そOIST-land-neXusは、メインキャンパスの第5研究棟に隣接して、OIST-sea-neXusは、瀬良垣キャンパスのマリンサイエンスステーションを拡張する形で建設される予定です。

本事業のプロジェクトリーダーを務める OISTの研究担当ディーン、ニコラス・ラスカム教授は、「neXus(つながり)」というコンセプトこそ、この事業の要であるとし、「OISTは、小規模な大学ではありますが、卓越した研究を行っています。本事業により、産官学連携や共同研究における人材、アイデア、専門知識の交流がより一層深まり、多様な人々やアイデアが集結することで、OISTでの研究を更に高めていくことができると確信しています」と述べています。

OIST-sea-neXusでは、海洋生物の養殖に関するプログラムを拡大し、頭足類、サンゴ礁の生態系、海洋学などといった、OISTの強みである研究を更に進める予定です。

image of OIST-sea-neXus
OIST-sea-neXusの想像図
OIST-sea-neXusの想像図

OIST-sea-neXus建設プロジェクトの海洋学研究グループを率いるサム・ライター准教授は、「沖縄のユニークな沿岸生態系や海洋生態系を研究したいと望む世界中の研究者を惹きつけられるような施設になるでしょう」と期待しています。

一方、OIST-land-neXusでは、OISTのゲノム解析、量子技術、理論物理学などの理論研究分野を推し進めるプロジェクトが行われる予定です。

この施設が最大限に活かされる研究プロジェクトのひとつに、OISTのグローバル・バイオコンバージェンスイノベーション拠点があります。この研究拠点は、科学技術振興機構(JST)の「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」に採択されたことを受けて2022年に設立されました。生命・生物医学、海洋科学、工学、AI、複雑系などの学術分野間に生まれる相乗効果と、産学官の間に生まれる相乗効果をつなぎ、人々の健康や環境に影響を及ぼす問題に対する解決策を見出すことを目的とするものです。

また、これらの施設では、慶應義塾大学、琉球大学、東京大学、ハーバード大学、スタンフォード大学、マサチューセッツ工科大学、オックスフォード大学、ケンブリッジ大学、マックス・プランク研究所等との共同研究も予定されています。

ラスカム教授は、OIST-land-neXusとOIST-sea-neXusで産官学連携と共同研究を促進することで、「日本と世界を繋ぐ架け橋」としてのOISTの役割を強化することができるとし、「この事業の真の目的は、沖縄と世界に影響をもたらす喫緊の課題を解決するために人々を集結させることです」と強調しています。

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