OIST博士課程の新入生を歓迎

第3期生の歓迎式典が開催され、学生各自が自己紹介を行い、全学をあげて温かく迎え入れられました。

   この度、沖縄科学技術大学院大学では、新たに博士課程第3期生を迎えました。9月1日に行われた歓迎セレモニーでは、ジョナサン・ドーファン学長、ジョージ・イワマ プロボースト、ジェフ・ウィッケンス研究科長からそれぞれ新入生に対し、歓迎の言葉が述べられました。2014年度生として入学した27名の出身地は実に11か国・5大陸におよびます。その中には、日本人が6名、女子学生が12名含まれています。学生の半数は生命科学あるいは環境科学のバックグランドを持っており、残り半数が工学や物理学科出身です。

   ドーファン学長は新入生への歓迎の挨拶で、気候変動や公害、拡大する貧困といった様々な問題への解決に向けて、「優れた専門家であるだけでなく、社会と積極的に関わりを持つ市民、および決断力を持った指導者」になれるよう懸命に努力してほしいと呼び掛けました。そして、「このような問題解決における最も強力な手段は、間違いなく、イノベーションを推し進める力、すなわち研究大学そのものであると言えるでしょう。」とドーファン学長は言葉を続けました。

   新入生による自己紹介で、山村頼子さんは、「OISTで研究できることをとても楽しみにしています」と述べました。山村さんは大学で認知心理学を学び、修士課程では計算神経科学を勉強しました。多くの新入生同様、山村さんはこれまで関わってきた研究から別の研究へと研究対象を切り替えることを念頭に置いています。山村さんは、「私は何でも先延ばしにする傾向があるんです。この問題を解決する手助けとなる脳の研究に従事しようと考えています」と述べた上で、「この研究は間違いなく多くの人に役立つはずです」と付け加え、会場の笑いを誘いました。OIST特有のラボローテーション制度の下、山村さんは博士号取得に向けた論文研究にあたって、特定のプロジェクトを選択する前に、複数の研究室で異なる研究に携わることができます。

   歓迎セレモニーでは、OISTにとって学生の存在がいかに重要であるかが強調されました。イワマ プロボーストは、「本学は学生を大切にします。あなた方のインプットがOISTの成長にとって大事なのです」と述べ、今後の研究では、学生たちに高い目標を掲げるようにと激励しました。ウィッケンス研究科長はこれに関連して、「大学にとって、学生は活力の源です」と述べた後、日本政府の多大なる支援に対して感謝の念を述べるとともに、OISTが教職員と地元コミュニティの努力の賜物であることを直接新入生に語りかけました。「今後、博士課程の学生としてあなた方がもたらす科学的影響が、これまで注がれてきた努力に対する掛け替えのない成果となるのです。」と、ウィッケンス研究科長は締めくくりました。

   セレモニーの最後に、地元の創作エイサーグループである流星太鼓と、歌手グループのサンサナーによる共同演武が披露されました。OISTの講堂には、沖縄の方言で「ダンス」を意味する「モーイ!」という掛け声が繰り返し響き渡りました。

 

ラッシュ ポンツィー

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