OISTサイエンスフェスタ2017 最多来場者数を記録

沖縄科学技術大学院大学主催のサイエンスフェスタに 5,300名以上の方々が集まりました。

 2017年11月19日、沖縄県内最大の科学イベントの一つ、沖縄科学技術大学院大学主催のサイエンスフェスタに 5,300名以上の方々が集まりました。年に一度のこの催しは今年で第6回目を迎え、過去最多の来場者を記録したこの日は、学内の至る所で、科学の世界に触れる体験を心待ちにする人々で溢れかえりました。来場者は貴重な機会を逃すまいと、講演会への参加や、研究棟内を会場に行われた30以上の科学体験プログラムに列をなしました。

 OISTキャンパスには日曜日の朝早くから、開館時間を待ちきれない様子で大勢の親子連れが押し寄せました。元気いっぱいの小学生や小さな子どもたちは、ワクワクした様子で長蛇の列に並び、正面受付からエレベーターに続くトンネルギャラリーを埋め尽くしました。現在開催中の人工知能美学芸術展の作品と、OIST教職員・学生からなる三線グループや楽団による生演奏が次々と披露され、来場者を出迎えました。

子ども連れの家族で賑わうスカイウォーク

 館内には、さまざまな科学実験を体験できるブースが設置され、ロボットとふれあったり、カラフルな炎が出る様子を観察したり、ガラス越しにミツバチを間近で観察できたほか、スライムを作ったり、プログラミングソフトを使って動物のアニメーションを制作するなど、体験型のアクティビティもありました。

身近にある材料を混ぜてできたスライム

 サイエンスフェスタに初めて参加した多くの方が、その興奮を語ってくれました。

 「子どもたちは工作をすることが好きなので、このように科学を直に体験してほしいと思って来ました」と、過去にOISTを訪問したことはあるものの、サイエンスフェスタは初めてという浦添市出身の高宮城勝史さんがインタビューに答えてくれました。娘さんの妃晴(ひばり)さん(4歳)と千咲(ちさ)さん(2歳)は、脳の領域を異なる色で示したペーパークラフトを使って自分たちで作った帽子を自慢気に見せてくれました。

ロボットはどのようにして外の世界を認知するのかについて、OIST学生のマイルズ・デフォジュさんから話を聞く子どもたち

 OIST講堂では科学者による計3つの講演が行われ、その内の1つは子どもを対象にしたものでした。ゲストスピーカーも登壇し、理化学研究所生命システム研究センターの高橋恒一博士は人工知能による社会的影響についての講演を、また、国立天文台ハワイ観測所の嘉数悠子博士は、講演の中で、まるで宇宙を旅するような内容を展開してくださりました。OIST博士課程学生のジェームズ・シュロスさんによるサイエンスショーでは、多くの観客が見つめる中、液体窒素を使った実験で発生させた雲のような物質がステージを覆い、会場にいた子どもたちは客席から身を乗り出し、喜びの声を上げました。

研究者らは、液体窒素を使っていくつもの実験を披露した

身の回りの物理と題した講演で、空気リングを観客に向かって披露するOIST博士課程学生のジェームズ・シュロス

 このサイエンスフェスタはまた、多くのボランティアの協力によって無事に成功をおさめることができました。この日のために、OISTの学生、職員、その家族や友人らを含む350人以上のボランティアスタッフが、科学体験ブースや様々な実験、来場者とOISTの外国人スタッフとの間での通訳に協力するなど、運営に携わりました。

 イベント終了時には、複数の参加者より本イベントおよびOISTと地域の関わりについて次のようなコメントが聞かれました。

 「知識の豊富なスタッフと話しができるだけでもすばらしい経験だと思います。このような催しにもっと多く参加できると嬉しいです」と、二人のお子さんと参加したスコット・フォスダルさんは語ってくれました。

海の生物を間近で観察する男の子

OISTスタッフが、蜂蜜がどのようにして作られるかを説明。来場者は、ハチに刺されたり怖がったりすることなくハチの巣を観察することができた

 

 

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