1.3 基本的価値観(コア・バリュー)

高潔さ、誠実さ、公平性、他人への思いやり、そして本学のミッションへの献身は、本学に勤める教職員や本学の関係者の活動や振る舞いの基礎となる基本的価値観(コア・バリュー)です。本学では、多様性が尊ばれ、ジェンダー、性自認、性表現、年齢、性的指向、心身の障害、健康状態、人種、民族、先祖、文化、出身国、宗教、結婚歴に関係なく、本学のコミュニティーに属する全ての人に対して、等しく機会が与えられます。

さらに、本学は、以下の基本方針によって示される理念に基づき運営されます。

1.3.1 オープンな研究環境

本学の中心的な機能である指導、修得、研究、発表は、調査・探求、思考、表現、学問のための諸活動、平和的な集会についての自由が全面的なサポートを受け、完全に保護される環境の下ではじめて可能となるものです。そのため、学内において、できるだけ幅広い考え方が表現されるよう奨励することが本学の基本方針です。 オープンで自由な意見の交換を支援するため、本学は方針として、多様性に富む集団が多くの優れた資質を持つ人々によって形成され、そのような多様性の下で研究事業が営まれることを推奨します。学長が特例として認めた例外的な状況を除き、本学の研究への参加は、それに必要な資質さえ有していれば、市民権や国籍、民族性によって制限を受けることはありません。同様に、本学の研究に参加する者は、市民権や国籍、民族性によって、研究の核心的な部分へのアクセスが拒否されることもありません。 さらに、本学の研究は、その成果を世界中の科学コミュニティーに普及することを意図するものです。このため、公表に制限が課されるのは、ピア・レビュー(査読)や特許性の審査などのために、契約や法令に基づき、発表や公開が一時的に制限される場合に限られます。

1.3.2  互いに尊重しあう職場の実現に向けた基本方針

本学は、互いに尊重しあうコミュニケーションによって仕事上の関係が築かれ、教育、研究、そして生産性を高める活動が促進される職場環境の提供に努めることを約束します。その実現には、次の価値観が共有される職場であることが必要です。

  1. 本学に所属するすべての人は、例外なく、本学のミッションの達成に大きな貢献をすることができる存在です。
  2. 本学のミッションは、すべての職種のすべての職員が、互いの価値を認め合い、互いに尊重しあう環境のなかで初めて達成することができます。職員間のコミュニケーションは、常に失礼のないようにしなければなりません。これは、大きな困難に直面した状況や緊急時においても同じです。
  3. 本学では職員の多様性が讃えられます。職員は、ジェンダー、性自認、性表現、年齢、性的指向、心身の障害、健康状態、人種、民族、先祖、文化、出身国、宗教、結婚歴の違いに対しても常に寛容で、そうした違いを尊重しなければなりません。心身に障害を持つ職員に対しては、特に配慮が必要です。
  4. 管理職や指導的立場にある人など、権限を持つ職にある人は、皆が仕事で力を発揮できるよう指揮をとる責任を果たしながらも、これらの価値観を共有する上でのロール・モデルとして、率先して取り組まなければなりません。
  5. これと同じように、職員は、それぞれの肩書きにかかわらず、困ったことがあれば、問題提起をし、ディスカッションを行うことが奨励されます。このような行為によって、本学の他の職員から批判的な対応や罰則的な扱いを受けることはなく、そうしたことを恐れる必要はありません。
  6. 相互の理解を促進し、不必要な対立を生まないためには、英語を母国語とする人も、そうではない人も、互いに配慮しあうことが期待されます。そして、議論に参加したり、質問をしたりすることが難しくなるような「言葉の壁」を作らないことが大切です。
  7. 職員の声に対して、本学は職場環境の改善と生産性の向上を目指し、適切な対策をとります。

1.3.3  学生に対するコミットメント

博士課程プログラムは、本学の中心を成すべきものです。その参加者は、科学技術分野における世界の真に卓越した学生の中から選抜されます。本学は、博士論文プログラムの間だけではなく、その後においても、学生を成功に導くよう努めます。

本学の博士課程に在籍する間、それぞれの学生は、世界レベルの教授陣と密に接しながら、最新の設備が整った研究室において、個々に応じて編成された他に例を見ない教育プログラムで学ぶことができます。本学では、学生たちが最先端の科学技術の研究を進めていけるよう、探究心や独創性をかき立て、議論やイノベーションを促す国際的な構成と学際的なアプローチが、はっきりとした形で設計されています。沖縄での日常生活や様々な活躍を支援するサポートを含め、博士論文研究を行うための最高のコンディションを提供することによって、本学は、学生がそれぞれのゴールに向かって邁進し、将来を担うリーダーとなることを応援します。

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