新型コロナウイルス感染症抗体検査

生体分子電子顕微鏡解析ユニットのマティアス・ウォルフ准教授が率いるOISTの研究チームは、被検者が過去に新型コロナウイルスに感染したことがあるかどうかを調べることができる血液抗体検査法を確立しました。同検査は、沖縄県内でのコロナウイルス感染拡大の実態を把握するための県民のスクリーニングに利用できる可能性があります。

本検査では、新型コロナウイルスに感染した際に免疫系によって産生される抗体と呼ばれるY字型のタンパク質を検出します。抗体は、ウイルスが死滅した後も血液中に残る可能性があり、酵素結合免疫吸着法(ELISA)と呼ばれる方法で検出されます。本検査を使用すると、健康な人が過去に新型コロナウイルスSARS-CoV-2に感染し、回復したかどうかが判定できます。本抗体検査の科学的根拠については、こちらをご覧ください。

2020年8月、OISTは大学関係者全員に、新型コロナウイルス感染症抗体を分析するための血液サンプルの提出を呼びかけました。約1200人の研究者や学生、スタッフのうち、計680人が参加しました。その結果、新型コロナウイルス抗体はどのサンプルからも検出されませんでした。本研究をまとめた草稿が、Scientific Reportsに掲載されています。

また、医療関係者の協力の下、沖縄県庁の病院、沖縄市土地所有者協会の27人、獣医師を含む動物医療従事者650人、さらに那覇市消防局救助隊員65人から採取した合計2,690人分のサンプルを検査しました。また、ウォルフユニットでは、これまでに4,132件の抗体検査用試薬を作成し、検査を実施してきました。

 

プロジェクト協力団体・個人

  • OIST:メリサ・マフューズ、キム・テギュン、柴田則子、柴田敏史、クリスチャン・ブッチャー、ヒュン・ジェイキョン、キム・コン・ヨン、セオドア・ロブ、ジェン・シャン・シェン、 森朋有、メアリー・コリンズ、マティアス・ウォルフ
  • 沖縄県立中部病院感染症内科 高山義浩(沖縄県立病院研究責任者)、成田雅
  • 京都大学(沖縄県実施の統計解析) 水本憲治

 

プロジェクトの出版物

 

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