2012-05-24

フリードマン博士のサイエンストーク~クォーク発見までの道のりとその未来~

Jerome Friedman addresses the students
ジェローム・フリードマン博士

Rows of students sit in a gymnasium listening to Prof. Friedman
 

Students listening to the talk
 

A student asks a question
 

 OIST理事で、ノーベル物理学賞受賞者のジェローム・フリードマン博士が、5月23日に沖縄県立開邦高等学校(南風原町)にてサイエンストークを行いました。集まった700名を超える全校生徒を前に、フリードマン博士は、「皆さんはクォークからできています。どうしてそのように考えられているかを、今日は皆さんにお話ししたいと思います。」と話し、講演が始まりました。フリードマン博士は、素粒子物理学者の研究内容や使用する機器、素粒子物理学の歴史について触れた後、クォーク(原子核の陽子と中性子の構成要素)がどのような役割を果たすか、そしてクォークがどうやって発見されたかを説明しました。最後にフリードマン博士は、クォーク自体が更に小さな粒子から構成されている可能性もあり、欧州原子核研究機構(CERN)にある大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使用した実験によって、将来このことが解明されるかも知れないと話しました。フリードマン博士は、「皆さんの中から将来、LHCを使い、大きな発見をするような研究者が生まれることを願っています。」と述べ、講演を締めくくりました。

 高校生より質問を受けたフリードマン博士は、科学に興味を持ったきっかけを話し、リスクをとることの大切さを伝えました。フリードマン博士は、「何か重要なことに取り組むとき、自分の能力を過小評価してはいけません。大切なのは、熱意を持って打ち込むことです。」と高校生を激励しました。

 1年生の上原旭人さんは、「加速器について勉強をしたことがありましたが、今日は、加速器が非常に小さい物の研究に使用されることを学び、興味を持ちました。」と、話した上で、フリードマン博士も自分たちと変わらない高校生だったことを知り、将来、博士のような大きな発見をする可能性が自分たちにもあることを感じたと語ってくれました。

 フリードマン博士はシカゴ大学で博士号(物理学)を取得後、長年マサチューセッツ工科大学で研究に携わり、現在は、同大学の名誉教授を務めています。フリードマン博士は2名の共同研究者と共に、クォーク存在の実験的証拠を発見したことで、1990年にノーベル物理学賞を受賞しました。2005年にOISTの前身である独立行政法人沖縄科学技術研究基盤整備機構の運営委員に就任されました。今回のフリードマン博士の講演は、OISTで開催される理事会への出席に合わせて開催されたものです。

(ショーナ・ウィリアムズ)

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