南アフリカ共和国との一層の協力に向けて -駐日大使が訪問されました-

 去る2月24日、ガート・J・グロブラー駐日南アフリカ共和国大使が沖縄科学技術研究基盤整備機構(OIST)を訪問されました。この訪問では、まず沖縄科学技術大学院大学学長予定者で、南アフリカ共和国出身のジョナサン・ドーファン博士が、大学院大学の設立目的や開学に向けた進捗状況等について紹介をしました。

 この後、グロブラー大使ご一行は、ロバート・バックマン理事の案内でOIST内を見学。バックマン理事は、キャンパスの整備状況や、既に完成した研究施設と今後整備予定の研究施設が研究者にとっていかに使い勝手の良い革新的なデザインであるかを紹介しました。また、施設見学で大使ご一行は複数の研究ユニットを訪ずれ、この中で、マリンゲノミックスユニット代表研究者の佐藤矩行博士は、生きたサンゴと白化したサンゴを使ってサンゴと藻類の共生関係について説明しました。次に訪れた神経生物研究ユニットでは、代表研究者のジェフ・ウィッケンス博士が、2光子励起顕微鏡を使ったシナプス*活動の詳細を見ることで、パーキンソン病への理解を深められる可能性があることを紹介しました。最後に、神経計算ユニットでは、代表研究者の銅谷賢治博士が同ユニットで開発したロボットのデモンストレーションを行った上で、宮崎佳代子研究員が研究内容について説明をしました。

 最後に、グロブラー大使は、OISTの役員、研究員、事務職員を前に、「南アフリカの科学技術」と題した約45分の講演を行い、南アフリカと日本の二国間関係や、南アフリカの科学技術政策について、10カ年計画を例に説明しました。また、活発な質疑応答も行われました。

 今回の訪問において、同国の大学とOISTとの協力関係の構築について建設的な話し合いが行われたことを受け、グロブラー大使からは、「素晴らしい訪問ができたことに感謝します。ドーファン学長予定者をはじめとするOISTの皆様との話し合いの中で、OISTと南アフリカの研究機関の協力関係構築に向けて、確かな一歩を踏み出すことが確認できました。」とのお言葉をいただきました。

*シナプス = 神経細胞間のつなぎ目にあたる特殊な構造のこと。ここを介して情報が伝わる。

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顕微鏡をのぞくグロブラー大使と説明をする佐藤矩行博士。
中央は新里宙也研究員

 

グロブラー大使から質問を受けるウィッケンス博士(左)

 

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グロブラー大使ご一行とOIST役員等

ユニットで開発したロボットをデモンストレーションする銅谷博士

   

  

 

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