42.3 ルール

42.3.1 独立性

オンブズ・オフィスとオンブズパーソンは、仕組、機能及び所在場所について、本学内で可能な限り最高レベルで、本学の他の組織体から独立しています。

42.3.1.1  オンブズパーソンは、独立性を危うくするような本学内の他の役職を兼務しないことが理想です。可能であれば、オンブズパーソンが本学内で有する役職は1つのみとします。オンブズパーソンが本学内で別の役職を兼務する場合、その職務は可能な限り分離、区別されます。オンブズパーソンは、その役割を兼務する職務と明確に区別し、機密性を確保するため、兼務に係る業務、授業、助言などを行う場所とは異なる場所でオンブズパーソンのサービスを提供します。
42.3.1.2  可能であれば、オンブズ・オフィスのスタッフは、他の役割を担う大学のサポートスタッフとは分離し、区別されます。オンブズ・オフィスのスタッフが本学内で同時に別の役職を兼務する場合、その職務は可能な限り分離、区別されます。オンブズ・オフィスのスタッフは、両職務の区別を維持し、オンブズ・オフィスの業務の機密性を確保するため、オンブズ・オフィス内でのみオンブズサービスを提供することができます。
42.3.1.3  オンブズパーソンは、相談者の悩み、苦情の傾向、又は時を経て生ずる複数の相談者の懸念に関して、行動するのかしないのか、又は行動するのであればどのように行動するのかについて、独自の裁量で決定します。
42.3.1.4  オンブズパーソンは、直接観察し気づいた懸念に対して自ら行動を起こすことができます。

42.3.1.5  オンブズパーソンは、法律で認められている範囲で、本学内のすべての情報及びすべての個人にアクセスできます。オンブズパーソンは、オンブズパーソンの機能を果たすために大学の情報が必要であると考える場合、本学の関連文書及び担当部署から、相談者の懸念や疑念に関連する情報にアクセスすることを要求できます。本学は、日本の関係法令及び本学の基本方針・ルール・手続きに従い、適切と認められる場合、情報を共有します。オンブズパーソンは、当該情報の機密性を尊重します。必要に応じて、オンブズパーソンは、当該情報にアクセスするための許可を相談者から取得します。オンブズパーソンは、当該情報に関係する個人の明示的な書面による同意がある場合を除き、個人的又は私的な情報として法律又は契約によって保護されている情報にはアクセスしません。オンブズパーソンからの情報提供の依頼は、大学教職員と部署によって合理的な迅速さで処理されます。

42.3.1.6  オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスのスタッフを選任し、オンブズ・オフィスの予算を管理、運営する権限があります。

42.3.2 中立性と公平性

オンブズ・オフィスとオンブズパーソンは、中立、公平であり、非同盟の形で行動しません。

42.3.2.1  オンブズパーソンは、関係者の扱いや問題を検討する際、公平性、公正性及び客観性の確保に努めます。オンブズパーソンは、公正かつ公平な処理プロセスをするものであって、本学内のいかなる個人の利益のためにこれを主張するものではありません。
42.3.2.2   オンブズパーソンは、通常のレポートラインやスタッフ体制から独立して活動し、本学の理事会に直接アクセスできます。
42.3.2.3  オンブズパーソンは、本学のコンプライアンス機能に対して報告を行わず、また、構造的な関係性もありません。
42.3.2.4  オンブズパーソンは、本学内で、オンブズパーソンの中立性に影響を与える可能性のある追加的な職務を果たすことはありません。オンブズパーソンは、オンブズパーソンにとって実際の又は周囲に認識されうる利益相反を引き起こすような形で、公式又は非公式に関わらず、本学内のいかなる組織とも連携しません。オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスに持ち込まれた問題の結果について、個人的な関心や利害関係を持ったり、また、その結果から利益を得たり、損失を被ったりしてはなりません。このような問題が発生した場合、オンブズパーソンは、42.2 .5に規定する任命を行うよう学長に要請しなければなりません。
42.3.2.5  オンブズパーソンは、本学の幹部職・理事会、昇進・テニュア審査委員会、試験・入学者選抜委員会、又はオンブズ・オフィスのスタッフ採用に係る場合を除く採用委員会のメンバーになることはできません。
42.3.2.6  オンブズパーソンは、中立的な当事者として、利益相反を引き起こす可能性のある状況には関与しません。オンブズパーソンは、利益相反に起因する不公平や疑いを避けるため、オンブズパーソンがサービスを提供したり、管理、報告、教授、助言、又は評価の対象となる人々に対して、オンブズパーソンのサービスを提供してはなりません。オンブズパーソンは、オンブズパーソンが実際の又は周囲に認識されうる利益相反によりオンブズパーソンとしての役割を果たすことができない相談者に対して、代替方法により確実にサービスを提供しなければなりません。

42.3.2.7  オンブズパーソンは、本学の代わりに、拘束力のある決定を下したり、方針を義務付けたり、又は問題について公式に判断したりしません。
42.3.2.8  オンブズパーソンは、公式な調査手続きには参加しません。公式な調査を依頼する相談者への支援として、適切な部署又は職員を紹介します。

42.3.3    機密性

オンブズパーソンは、支援を求める相談者とのすべてのコミュニケーション内容及び相談者に関係する情報を厳格かつ機密に保持し、以下を含め、機密性を保持するためにあらゆる合理的な措置を講じます。

42.3.3.1  アイデンティティの保護

オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスにコンタクトする相談者の身元を開示しません。また、開示を要求されることはありません。オンブズパーソンは、相談者の明示的な許可なしに、オンブズ・オフィスとコンタクトをとっている相談者の特定につながる可能性のある秘密情報として提供された情報内容を開示しません。

42.3.3.2  報告

オンブズパーソンがある問題を体系的に検討する場合(例:調査の流れ、問題、方針及び実際の活動についてフィードバックを提供するなど)、オンブズパーソンは、特定の事項について相談者やその他の個人の身元を保護する方法で行います。オンブズ・オフィスとオンブズパーソンは、機密性を保護する方法であらゆるデータと報告書を準備します。

42.3.3.3  開示の許可

オンブズパーソンは、相談者の明示的な許可がある場合にのみ、かつ相談者が許可した範囲に限り、また、その場合でも、相談者の身元が保護される方法でこの行動を行うことができない場合、オンブズパーソン独自の裁量により、相談者の問題に関連する具体的な行動をとります。この機密扱いの唯一の例外は、1人もしくは複数の人に重大な損害を与える差し迫った恐れがある、又は他に合理的な選択肢がないとオンブズパーソンが判断した場合です。

42.3.3.4  コミュニケーションの特権

オンブズパーソンと他者との間の(オンブズパーソンがその資格に基づき活動中に行われた)コミュニケーションは、法律で認められている範囲で、特権により保護されていると考えられます。この特権は、問題の当事者ではなく、オンブズパーソンとオンブズ・オフィスに属しています。他者がこの特権を無効にすることはできません。たとえ相談者より許可又は依頼があった場合でも、オンブズパーソンは、相談者によるオンブズパーソンとのコンタクト、又はコミュニケーションによってオンブズパーソンにもたらされた機密情報について、本学内の公式な手続きにおいて証言を行いません。また、本学外の公式な手続きにおいて証言することを拒否します。従って、オンブズパーソンとオンブズ・オフィスのスタッフは、オンブズ・オフィスにおいて職務の過程で話をした可能性のある人々に関する質問に答えたり、相談者の氏名や具体的な問題をオンブズ・オフィスの外部の者に開示したりしません。上記の唯一の例外は、オンブズパーソンが行動することに同意した非公式な問題解決の目的で、相談者が特定の情報を共有する明示的な許可をオンブズパーソンに与えた場合です。本学の代表者がオンブズパーソン又はオンブズ・オフィスのスタッフに対して、機密性が高いコミュニケーションの内容を開示すること、又は証人になることを依頼、要求することは認められません。

42.3.3.5  記録の破棄

オンブズパーソンは、本学の代理として、個人が特定される情報を含む記録を一切残しません。オンブズ・オフィスは、秘密事項を含むコミュニケーションについて恒久的な記録を残しません。本オフィスが保存する唯一の恒久的な記録は、本学へ提言を行う目的で、相談事案の傾向を分析するための統計情報を含むものです。その他の記録はすべて、定期的に破棄されます。問題が未解決の間、オンブズパーソンは、情報(例:メモの類、留守電メッセージ、予約スケジュールなど)を他者(管理当局を含む)による監査から保護し、安全な場所及び方法で保管します。

42.3.4 非公式性とその他の基準

オンブズパーソンは、非公式なリソースであり、自身が知ることとなった懸念に関連する公式の判断又は管理手続きに参加しません。

42.3.4.1   オンブズ・オフィスは、機密性の高いコミュニケーションのための全く任意的、代替的手段として、本学のすべての教職員と学生による利用が可能です。オンブズパーソンは、その他の公式な又は非公式な手段を補いますが、それに代わるものではありません。
42.3.4.2   オンブズパーソンは、非公式で記録の残らないリソースとして、相談事案の解決に努め、必要に応じて、手続き規則の不備及びより広範囲な制度上の問題を調査します。
42.3.4.3   オンブズパーソンとのコミュニケーションの内容は、いかなる形式又は方法によっても、本学に開示されません。オンブズパーソンは、本学の代理人として行動することも、本学の代理として内部通知を受け取ることもしません。また、本学の代理として内部通知を受け取る立場として本学が指定する役職や役割を担ってはならないものとします。

42.3.4.4  苦情の申し立て、本学への通知又は本学に問題を正式に認識させることを希望する人に対し、オンブズパーソンは、その方法に関する情報を提供しますが、これらの手続きに直接関与することはできません。

42.3.5 オンブズ・オフィス

本学は、独立した効果的なプログラムを運営するために十分な資源を提供することによって、オンブズ・オフィスを支援します。これらの資源には、十分なスペース、設備・機器、人材配置、スタッフの能力開発、及び情報資料の作成と配布が含まれます。

42.3.5.1  場所

オンブズ・オフィスは、相談者のプライバシーを保護するために適切な場所に設置されます。

42.3.5.2  記録管理システムとデータベース

オンブズ・オフィスの記録管理システムは、本学の情報技術システムから独立していて、オンブズ・オフィスのスタッフのみアクセス可能です。

42.3.5.3  情報のセキュリティ

オンブズ・オフィスは、物理的に安全に個人情報と記録を保護します。オンブズパーソンは、ファイル用引き出しやオフィスの施錠、ノートの記録を他の場所に持ち運ぶ場合には細心の注意を払うことなど、暫定的なメモの類や文書の機密性を守るためにあらゆる合理的な手段を講じます。相談者が特定される可能性のある情報は、問題の解決後、定期的に廃棄されます。オンブズ・オフィスがコミュニケーションをとった相手を特定することができる記録は、オンブズ・オフィスのスタッフのみ利用可能です。

42.3.5.4  社外弁護士

本学は、オンブズパーソンの判断で、外部弁護士へのアクセスをオンブズパーソンに提供します。外部弁護士へのアクセスの目的は、本章の基本方針・ルール・手続きに従って業務を実践するオンブズパーソンの能力を高めることです。オンブズパーソンは、オンブズパーソンへの情報請求に対処する最善の方法又はオンブズパーソンが確実に万全に機能するためにいかに最善な形でオフィスを設立し、運営するかなどに関して外部弁護士との協議から恩恵を受けることができる場合を含め、さまざまな状況で外部弁護士がどのような支援を行うことができるのか検討することが必要です。外部弁護士の費用は本学が負担し、オンブズ・オフィスの全体予算に含まれます。オンブズパーソンは、外部弁護士とコミュニケーションをとったり、アクセスしたりする場合、本学に通知する必要はありません。

外部弁護士の調達に必要な文書には、本章の機密保持の要件に違反する情報が含まれていてはならないものとします。学長は、外部弁護士に関する総予算を管理していますが、本項に基づき外部弁護士を利用するために必要な資金を不当に保留してはなりません。

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