42.4 責任

オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスに関する運営上の問題について学長に報告します。オンブズパーソンは、本学のために拘束力のある決定をしたり、方針を義務付けたり、又は問題を公式に判断したりしないため、本学による行動を必要とする問題がある場合には、学長とのコミュニケーションが不可欠です。学長とのすべてのコミュニケーションは、本章に詳述されている機密性、中立性及び独立性の要件を遵守しなければならなりません。学長について懸念が提起された場合、又は本学の行動を必要とする事案に関して学長に実際のもしくは周囲によって認識されうる利益相反がある場合、オンブズパーソンは、行動するのかしないのか、行動するのであれば、どのように行動をするのかについて、その裁量により決定します。オンブズパーソンは、当該問題が本質的なもので、理事会の注意喚起を要すると認める場合には、当該問題について理事会の議長と直接コミュニケーションをとることができます。

42.4.1

オンブズパーソンは、自らに寄せられた信頼に応えるよう努力します。オンブズパーソンは、検討中の問題によって影響を受けるオンブズ・オフィスへの相談者及びその他すべての人の正当な懸念及び利益を考慮する責任があります。

42.4.2

オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスへの相談者の懸念に耳を傾け、本学の方針や手続きに関する情報を提供します。オンブズパーソンは、報復を恐れることなく、懸念される問題について議論したり対処したりするための機密性が高い手段を提供することで、オンブズ・オフィスへの相談者を支援します。オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスへの相談者が懸念を解決するための選択肢を検討するための支援を行います。オンブズパーソンは、倫理的な行動と価値観を促進し、対立による混乱を緩和し、また、制度の変更が適切であると考えられる方針、実際の活動又は問題を特定するための支援を行います。

42.4.3

オンブズパーソンは、機密性の性質と役割を相談者に説明します。オンブズ・オフィスへの相談者は、オンブズパーソンがそのオフィスの特権を主張すること、及び、相談者は特権を無効にできないことを理解する必要があります。可能な限り、この情報は、オンブズ・オフィスへの相談者によってもたらされた懸念について議論する前に伝えなければなりません。

42.4.4

オンブズ・オフィスのサービスを受け、利益を得るための条件として、オンブズ・オフィスへの相談者はオンブズパーソンの特権の主張に同意し、この主張の侵害を試みない義務があります。

42.4.5

本学は、オンブズパーソンの特権の主張の侵害を試みることはありません。大学経営陣又はスタッフの代表者は、オンブズパーソン又はオンブズ・オフィスのスタッフに対して、機密性が高いコミュニケーションの内容を開示するよう強要することは認められていません。

42.4.6

オンブズ・オフィスは、本学の法的義務に係る実際の違反又は潜在的な違反を報告する方法についてガイダンスを求めるための場所を提供します。オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスへの相談者が極めて非公式なものから最も公式なものまで、適切な範囲の選択肢を探索し、判断するための支援を行います。公式な選択肢としては、大学当局に問題を通知する方法、本学の苦情処理に係る紛争処理制度への申し送り、又は外部の資源や支援を求める可能性に関する情報の提供などが挙げられます。オンブズパーソンは決して法的助言を提供しません。

42.4.7

オンブズパーソンが公式の代替案(法律、方針又は規則に基づく)を含む可能性のある問題に対処するためにオンブズ・オフィスへの相談者と連携する場合、非公式なアプローチは相談者のその後のより公式な選択肢の選択を自動的に排除するものではありませんが、相談者にとって見込まれる時間制限や相談者が公式な選択肢を採った場合の潜在的な影響に留意するべきであることをオンブズパーソンはオンブズ・オフィスへの相談者に対して明確にします。

42.4.8

オンブズパーソンは、本学と連携し、懸念を明らかにし、又は解決するためのさまざまな効果的な公式及び非公式な選択肢を本学の教職員や学生に提供するよう本学に働きかけます。すべての選択肢が十分に確立され、組織全体に明確かつ定期的に伝達される必要があります。オンブズ・オフィスへの相談者がその他のリソースやサービスと相談を希望する場合があるため、オンブズ・オフィスは相談者が示す状況において適切であろうリソースについて説明する必要があります。

42.4.9

オンブズパーソンは、その活動、特定された問題点、予算の執行状況及び制度的な変更に関する提言についてまとめた年次報告書を、学長及び理事会に提出します。このような報告はすべて、個人の身元を保護する仕組みで行われ、特定の状況について本学に通知することはできません。

42.4.10

オンブズパーソンは、本学にとって問題となる可能性のある、又は人々の健康、安全、もしくは権利に悪影響を及ぼす可能性のある方針、プログラム、手順、もしくは実際の活動について、適切な部署に通知します。

42.4.11

オンブズパーソンとオンブズ・オフィスのスタッフは、継続的な教育や指導により、専門性の面で後れを取らないようにします。オンブズパーソンは、オンブズ・オフィスのスタッフが専門的な研修を受ける機会を提供します。

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