第3研究棟が新たなフロンティアを拓く

最先端技術を備えたOIST新研究棟が開設しました。

   沖縄科学技術大学院大学(OIST)に、最先端設備を導入した新たな研究施設「第3研究棟」が開設しました。同施設の整備にあたっては、日本政府から多大なる支援を賜りました。

   新研究棟には、世界最高レベルの海洋研究施設や、沖縄の自立的発展担当オフィスなどが設置されます。まずは研究科オフィスが移設され、複数の研究ユニットが後に続きます。発足したばかりの3つの研究ユニットも同研究棟内に活動拠点を構えます。

   海洋研究の取組拡大に向けては、海洋科学センターと呼ばれる新施設を開設し、研究者も徐々に増やしていく予定です。海洋研究にはDNAシーケンシング技術が欠かせません。OISTが擁する世界有数の専門チームもより広いスペースに移動して、OISTの海洋研究活動を下支えします。

   産学連携に向けた取組を統括するために立ち上げられた沖縄の自立的発展担当オフィスは、今後より一層その活動を加速化します。本学の研究者を企業とマッチングさせ、産学連携事業を通じて生まれた特許の申請業務などを行っていきます。同オフィスを構成する事業開発セクションと技術移転セクションも第3研究棟に移動します。

 「自立型経済は一朝一夕に成し得るものではありません。沖縄の経済成長に資する多くの取組を長期的に展開していきたいと思っています」と、両セクションを統括する市川尚斉氏は言います。

   第3研究棟には、生化学分野の先端的研究に対応できる設備も導入されます。既存ユニットに加え、化学工学分野の研究ユニットが新たに3つ加わります。これらのユニットは、自然現象と呼応させることで環境廃棄物を最小限に抑えた化学反応の設計から、遺伝子の発現をコントロールするマイクロエレクトロニクス(超小型電子技術)を用いた化学スイッチの作製まで幅広い分野を研究対象としています。

 「OISTには、共同研究や新境地の開拓を後押しする素晴らしい環境が整っています」と、米マサチューセッツ州のブランダイス大学から本学に移籍し、生体模倣ソフトマターユニットの代表に新しく着任したイェ・ジャン准教授は言います。

   他にも、ソフトマター数理ユニット、マイクロ・バイオ・ナノ流体ユニット、構造細胞生物学ユニットが第3研究棟に移ることになっています。

(ジョイクリット・ミトゥラ) 

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